2018年9月19日 (水)

樹木希林的生き方②ミスからの可能性

樹木希林さんの家は、コンクリート打ちっぱなしのモダンで囲碁心地のいい家だった。
この家を作る前、ミスをしたらすぐに連絡してほしい、直してはダメよ、と施工業者に言っていたらしい。
ミスは、おもしろいものを生む可能性がある。
だから、すぐに直さないほうがいいというのが、彼女の考えのようだ。

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「私の顔はミス。だから、私はミスを前提にして、ミスを生かしながら生きて来たから、生き残れた」
すごい人だと思った。

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2018年9月18日 (火)

樹木希林的生き方①がんを俯瞰する

樹木希林さんはこんなことを言っていた。
「がんという死を意識する病気になるということは、心の浄化が起こることだと思います。
地球の浄化のために選ばれた一人なんだなと、そう思っています」
「どれだけ自分が無垢になれるのか楽しみにしている状態」とも話した。
ぼくが、自分の身に起きたことを上のほうから俯瞰しているんですね、と聞くと、
樹木希林さんはこう言葉を返した。
「役者って陶酔しちゃだめなんですよ。常に第三者の目で自分を見ていないと」

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樹木希林さんにはいくつもの大切なことを教わった。
樹木さんは、がんと闘おうなんて考えていなかった。
がんに勝とうとも思っていなかった。
しかし、がんに負けない生き方をしているように見えた。
乳がんで手術をして14年。
全身にがんが転移しても、最後まで負けない生き方を貫いたように思う。
最期は、ちゃんと自宅へ戻っているというのも樹木さんらしいように思う。
がんはあっても、樹木希林流に最後まで生き続けた。
かっこいい。
樹木希林さん、長い間ご苦労さまでした。

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2018年9月17日 (月)

樹木希林さんのご冥福をお祈りします

樹木希林さんが75歳で亡くなられました。
10年ほど前、何度かお会いしました。
1回は、新聞社が主催するがんの講演会で、舞台のうえで対談しました。
がんに支配されない樹木希林さん流の生き方を聞き、
強くてすてきな人だなと思いました。
とにかく周囲を笑わすのが上手です。
何かのイベントのオープニングに呼ばれて、着物の帯締めを忘れてきたことに気づいた樹木さんは、なんと電気コードを拝借して、帯締めにしたといいます。
皇室の方も出席するイベントで、その方に、プラグを見せてニヤッと笑い合ったとか。
ちょっとした失敗にもめげず、機転をきかす人です。

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ぼくが東京で講演しているとき、「近くだからうちへ遊びにいらっしゃい」と
ご自分で車を運転して、ホテルまで迎えに来てくれました。
すてきな家でした。
無駄なものを置かず、使うものは引き出しの中に入れているので整然としていました。
どんな洋服も着物も無駄にしない、最後まで使う。
樹木希林流とはこういうことかと感じました。
夫の部屋もきれいに片づいていて、いつ来てもいいようになっていました。
そんな夫は玄関からではなく、いつも夜中にガレージを蹴飛ばしながら、「おれは元気だぞ」と言いたげに戻ってくるとか。
「困った夫」と言いながら、若いころのロックのポスターが飾ってありました。
樹木希林さんは断捨離の名人で、生き方そのものがロックンローラーだったように思います。
ご冥福をお祈りいたします。

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