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2008年5月28日 (水)

イラクの病気の子ども達4

 原村診療所に外来のお手伝いに行った。大好きな時間である。
 午後は諏訪中央病院看護学校の校長として、3年生に2時間哲学の授業を行った。哲学のある看護師を育てたいと思っている。
 夕方はテレビ朝日「スーパーテレビ」の打ち合わせがあった。

イラクの病気の子どもたち(4)

 急性リンパ性白血病のサラは5歳、かわいい女の子だ。バクダッドからやって来た。6カ月前に発病した。サラは注射が嫌い。採血のときサラは泣く。JIM-NETで雇っている院内学級の先生、イブラヒム先生が、サラに寄り添う。サラの心の支えになろうとしている。

 お金を支えてあげること。
 生活を支えてあげること。
 お母さんやお父さんを教育すること。
 そして、子供たちの勉強の面倒を見ること。
 子供たちの心を支えてあげること。
 その上で病院の薬や検査のキットを支えてあげなければ、子供たちの病気は治らないのだ。
 幾つものことを支えないと病気は治らない。幾つもの幾つもの支えが子供たちの命を救うのだ。

 院内学級のイブラヒム先生は格好いいことを言う。
「イラクに残念だけど今、希望はない。それでも希望を持って子供たちを助けなければいけない。
 子供たちは人間の体にたとえれば肝臓のようなもの。エネルギーを蓄えたり、体の毒素を解毒したり、エネルギーが足りないときには、そのエネルギーを肝臓から放出したり、たくさんの役割を肝臓はしている。
 子供たちが、生きていくためのエネルギーを蓄えてくれたり、エネルギーを放出してくれたり、この世の中の毒素を解毒してくれている。だから、私たちは子供たちを助けなければならない」

 戦争があって、厳しい社会環境の中で病気になって、貧困があって、家庭が崩れる幾つもの困難が子供たちに襲いかかる。でも、子供たちは負けない。いつかイラクに平和が来る日を祈って、とにかく子供たちに手を差し伸べ続けたいと思う。

 応援をお願いいたします。

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