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2008年6月23日 (月)

がん難民をなくせ5

200806222 昨日は、東京で大腸がんインターネットフォーラムの生放送を終え、
あずさで帰ってくると、家族が久々に顔を揃えぼくを待っていてくれた。

ぼくは今年6月28日で60歳になる。還暦である。
皆が集まって、少し早いぼくのバースデーパーティーを開いてくれた。
茅野市のレストランピーターでおいしい夕食。
自慢のソーセージをはじめ、信州和牛のステーキなど、何を食べても実においしい。

若シェフの坂本くんがギターを抱え、スタッフが歌のプレゼントをしてくれた。
200806221楽しいパーティーとなった。

今日は、朝から病院で予約外来をし、自宅に戻り婦人公論の取材を受けた。「くじけない心」というテーマで巻頭インタビューである。
その後また病院へ戻って忙しく立ち回った。

がん難民をなくせ(5)

 しかし実際はそう簡単ではなかった。彼女は、放射線治療に否定的な友達から、止めたほうがいいと言われた。また暫くの間揺れた。
 中川先生の外来には通いながら、なかなか治療には踏み切れないでいた。
 
 そんなものなのだ。足を引っ張る友人がいるのだ。まともな医療にバッテンをして、サプリメントを勧める人がいるのだ。
 しかし結局彼女は、ぼくの勧めた放射線治療を始めた。ぼくとの約束を忘れないでいてくれた。
 
 予想外の効果を示した。幸い他の臓器には転移をしていなかった。
「がんが全部消える可能性がある」
 と、中川先生から連絡を頂いた。

 彼女は、がん難民の一人だった。
 進歩したがん治療から脱落してしまっているがん患者さんがたくさんいる。
 それは、医療者側の説明不足がまだまだあるように思う。

  ゆっくり患者さんの声を聞き、きちんとした対話をしていくうちに、妥当な治療法は見つかる気がする。
 ゼロにはできなくても、がん難民をもっと減らすことはできるように思う。
 再発がんにも希望はあると信じている。

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