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2008年6月29日 (日)

ノルウェー・ベルゲンより

ベルゲンに着岸した。人口約24万人のノルウェー第2の町である。1070年、北欧最大の魚の取引の中心地として発展した。

こじんまりした国だ。その良さが覗われる。メキシコ湾流の影響を受け、湿った空気が山にぶつかって、雨が多い。1年のうち2/3は雨の日だという。6月29日も雨で始まった。

Img080629ブリッゲン (Bryggen) 地区は、18世紀初頭に建てられた58棟の切妻屋根の木造家屋や倉庫が並ぶ、世界遺産の街である。。
港から見える街並みが実に美しい。上陸した後も息を呑むほどである。

バロック建築の美しさに圧倒された。13~16世紀ドイツのハンザ商人の家や事務所に使われていたという。火災にあい、1700年代初頭に作り直されたという。
今にも倒れそうにゆがんでいる。後ろに回ってみると、太いログで組み合わされていた。なんとも趣のある大型の木造建築である。

京都の古い街並みのように、奥深く、路地が切り開かれている。そしてその路地裏に新たな建物の発見があったりして、わくわくする街である。

船のエンジントラブルで着岸が3時間ほど遅れてしまい、スケジュールはずたずたに壊れてしまった。
しかし、見たいものは見ようと思い、ネーロイ・フィヨルドを目指してベルゲンから鈍行列車に乗った。ボスで乗り換え、さらにミュルダールから登山列車フロム鉄道に乗り換えてフロムを目指した。
フロム鉄道は全長20キロ。世界中の旅行者の憧れといわれているらしい。
全工程3時間半かけて、ノルウェーの西西部、美しいフィヨルド地方の西海岸線を見に行った。楽しい旅だった。
このフィヨルド一帯も2005年、ユネスコ世界遺産に登録されている。

100万年昔から少しずつ氷河が移動して、切り立った岩盤を作ってきた。
その合間に遠く山の頂には、万年雪が見える。
初夏の美しい緑とその間に時折点在するはっとするほど美しく小さな村。
方々に万年雪が溶けてできた滝が華麗に落ちている。
かつて氷河があり、氷河が切り開いた峡谷を列車が走る。
氷河期から間氷河期となり、間氷河期にこれだけの氷河が解けていったことを示している。万年雪も少しずつ少なくなっているという。

北極圏に入る一歩手前のこの土地でも、地球温暖化の影響が見て取れた。

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