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2008年7月19日 (土)

野球から学んだこと1

大学時代ぼくは野球部で、ポジションはキャッチャーだった。
キャッチャーというのは、9人のチームの中で、1人だけ
残りの見方のメンバーと向かい合っている、不思議なポジションである。

ピッチャーが何を考えているか、
自信を持っているのか、失いかけているのか、
どんなボールを投げたがっているのか、想像する。
他の8人のチームメイトに声を掛ける。
サインで支持を出す。
そして、バッターをうかがう。
相手のチームのベンチをうかがい、相手の監督が何を考えているのか推測していく。

ノーアウト1、2塁。ピンチである。
相手の監督は強攻してくるのか、バントで2人のランナーを送ろうとするのか、
気配をうかがう。
バッターの顔や、ランナーの動作や、相手のベンチの空気を、
ぼくは見抜こうとしていた。

相手チームは何を考え、何をしたいのか、
相手バッターの裏をかくためにはどうしたらいいのか、
同じチームの仲間であるピッチャーは、
ぼくに何をしてもらいたいのか、どんな支持を出してもらいたいのか、
そうやっていつもぼくは、色々なことを推測しながら、
ピッチャーや野手に指示を出すのである。

心理戦のトレーニングを積んできた思いがある。
それは、病院という1つのチームを引っ張っていくときにも役に立ったようにも思う。
そして病院を引退した今も、
外来や往診をしながら、チェルノブイリやイラクへの国際医療支援をどう続けていくか、
どんな人にどう応援してもらうか、どうしたら寄付や応援を頂けるか、
もしかしたらぼくのやってきた野球が、メンタルトレーニングになっていたかもしれないと思う。

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