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2008年7月14日 (月)

発見!特Bグルメ(1) ニューヨークより

ついにNYへ上陸した。
グリニッジビレッジは想像を超えてきれいな街になっていた。

0807151_2 セビラというスペイン料理店で昼飯を食べた。
ロブスターやホタテやムール貝がのった熱々のパエリアの上に、シュリンプの入ったスパイシーなソースをかけて食べる。なんとも贅沢であった。

NYは、やはりあまり好きな街ではない。
しかし、ハーレムを歩きながらぼくは思い出した。
「吠える」――アレン・ギンズバーグの詩である。

僕は見た
狂気によって破壊された
僕の世代の最良の精神たちを
飢え 苛ら立ち 裸で
夜明けの黒人街を 
腹立たしい一服の薬を求めて 
のろのろ歩いてゆくのを

0807143アレン・ギンズバーグはアルコールとマリファナとジャズにまみれながら、深く自分を見つめようとしていた。
誰しもがそうであるように、アレン・ギンズバーグの心の中にも獣はいた。暴れる心があった。
社会に反抗し、社会と戦いながら身体や心を傷つけ、言葉をたたきつけるように詩にした。

しかしその後、ビートジェネレーションのムーブメントの中で、たくさんの若者が同じようにヒゲをはやし、社会に反抗し、スケアな生き方をやめ、たくさんのヒッピーが生まれた。
ギンズバーグは風俗になってしまった。
スケアなものに対する反抗のメッセージがどんどん低下していった。
ギンズバーグの詩は、徐々に風化していったのである。

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