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2008年8月11日 (月)

許せないODAの贈賄を考える

日本の政府開発援助は、数年前までアメリカを抜き世界1位を走っていた時期がある。
しかし世界一の金額の支援をしても、なかなか日本の政府開発援助は世界から尊敬を集めなかった。世界を見ていて、そんな感じがいつもしていた。

080715 ドイツの北側、オーバーハウゼンにあるドイツ国際平和村には何度も通った。なぜ日本ではこれができないのだろうか。ぼくらのNPOに毎年3億円くらいのお金を政府が託してくれれば、世界の戦争に傷ついた子どもたちを日本で助けることができる。外国へ緊急医療支援へ駆けつけることもできる。そう考えていた。

もちろん最近、外国の災害等に対して緊急支援を送る日本の力は一歩前進していると評価はしている。しかしぼくらの国はなぜ他国から尊敬されるような途上国援助(ODA)ができないのか、いつも疑問に思っていた。

今回、パシフィックコンサルタンツインターナショナル(PCI)の贈賄事件でその理由がよくわかった。
ベトナムへの支援に9000万円の賄賂を使っている。現地に道路を作るプロジェクトである。
以前にもフィリピン、コスタリカ、モンゴルへのODAにからみ、不正が摘発されている。
不正の問題以外でも、巨額のお金が途上国へ支援という形で流れても、その国にとって本当に必要な支援でない場合が多い。例えば、日本製品の使用が条件とされていたりするのだ。

4年前、イラクのドクターたちとカンファレンスをしてびっくりした。
腹腔鏡の最新型機械の支援が盛り込まれていた。
イラクの小児癌の専門家たちは戸惑いながら話してくれた。
「今は子供たちを救うための最小限の薬すらない。手術で傷が小さく綺麗に縫える腹腔鏡の機械は、5年先にイラクが安定した社会となったときに必要だ。今は無用である」
その通りだと思った。

税金をもっと有効に使うためには、コンサルタントという業種に頼り、甘い汁を吸われてしまうのではなく、支援に入っている民間人の知恵や感覚を、政府はもっと勇気を持って利用すべきである。
福田首相は、今後アフリカ支援などたくさんの支援を約束している。
アフリカ支援をしているNPOの声を聞き、ぼくたちの税金が本当に困っている発展途上国の人々を救うために使われるよう、有効な支援をしてほしい。

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巻頭で鎌田實がニコニコ顔でインタビューに答えています。

※右上の写真は、岩次郎小屋の庭の小道

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