妊婦はなぜ断られたのか
大都会の東京で、36歳の妊婦が脳内出血を起こし、8つの病院に受け入れを断られ、出産後に脳内出血で亡くなった。
2年前、奈良県でも分娩中、意識不明になった妊婦が、19の病院に受け入れを拒否され、亡くなっている。
8つの病院は、都立墨東病院や慶応義塾大学病院など、そうそうたる病院が名を連ねている。
都立墨東病院はとくに、総合周産期母子医療センターで、こうしたリスクの高い妊婦を受け入れるという前提で病院が成り立っているはずである。
なおかつ、東京ERの一つで、救急患者を受け入れるはずの病院なのである。
にもかかわらず、断らざるを得ない状況が生じている。
なぜなのだろうか。
この8つの病院が悪いのではない。
日本の政治が悪いのである。
厳しい医療費抑制政策は、1998年ごろからはじまった。
さらに小泉首相の時代になると、極端な医療費削減が断行された。
その結果が、この医療崩壊なのである。
受け入れを断った病院をバッシングするのでは、問題は解決しない。
二度とこうした問題が起きないために、構造的な問題としてとらえ、緊急に考える必要がある。
写真は、諏訪中央病院のハーブガーデンを彩るお化けかぼちゃのランタン。ボランティアがつくってくれたものだ。今宵、ハロウィンは、看護師のお子さんや、入院しているお子さんたちらが庭に集い、ボランティア手作りのかぼちゃスープを味わうなど、大賑わいだった。
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