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2008年11月24日 (月)

発見!特Bグルメ(18) 悲しきもやしいため

滋賀県大津の駅前の、うらぶれたラーメン屋にぶらりと入った。1114
メニューを見て、もやしいためがあると、ついたのんでしまう。

  <台湾ラーメンと、もやしいため→>

子どものころ、父・岩次郎に定食屋に連れて行かれ、「何が食べたい」と聞かれると、僕はいつももやしいためと答えていた。
父が死ぬ前、しみじみと言った。
「實、お前はもやしいためが好きだったなあ」

もやしいためが好きだったわけではない。
子どもは子どもなりに、家の事情を気にしながら、いちばん安いものを注文しただけである。
岩次郎さんと2人で、1つのおかずを半物ずつ分け合いながら食べたのが、今では楽しい思い出である。
「何、食べたい?」といつもきいてくれるのが、親父なりのやさしさであると気がつくのは、大人になってからしばらくのことだった。
時間が必要だった。

1115琵琶湖のほとりのまちで、なんで、もやしいためを食べなくちゃいけないのか。
なんとも不思議な気がする。
本当は、鮒寿司とか、琵琶湖ならではの食べ物屋さんを探したのであるが、なんとなく、もやしいためにひきずられてしまった。
究極のB級グルメである。

<↑琵琶湖を背景にして。タクシーの運転手さんにシャッターを押してもらった>

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