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2008年11月29日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(9)『地球のステージ ありがとうの物語』

第4弾は、ドキュメンタリー映画『地球のステージ ありがとうの物語』。
歌手で、国際医療支援をしている精神科医が出てくる。
なかなかいい映画である。

だが、一本を通して何をいいたいのか、なかなかつかめない。主人公のドクターの活躍をみせたいのだろうか。
でも、そうでもなさそうな感じがする。
主人公は、気持ちよさそうに歌っているけれど、贔屓目にみても、やっぱりプロの歌とは言いがたい感じがする。Photo_6

彼は、クロアチアに行ったり、パレスチナに行ったり、ちょこっとインドに行ったり、フィリピン、東ティモール、カンボジアにも行った。
たしかに、世界中をまわって、子どもたちにありがとうと言われているけれど、
なんだか、ちょこっちょこっとつまみ食いをして歩いているような気がしないでもない。

たとえば、カンボジアの戦争後の病院づくりなんかは、すごいなと思うが、掘り下げられていない。
うんと時間をかけているフィルピンのスラム街に住む、家のないきょうだいの話は、ぐっとくる場面がいっぱいある。
でも、主人公のドクターとそれほどの深い関係があるわけではない感じがする。

もう少し撮り方を変えれば、もっと感動的ないい映画になったような気がする。
欲張りすぎていて、残念な気がした。
何を訴えたかったのか、ストレートにばしっとでてくると、すごくおもしろかったと僕は思う。

でも、見て損はない。
世界がどんな状況にあるのか、よくわかる。
自分なりに、いろんなことを考えさせられる映画であることは間違いない。

各地で自主上映されるようなので、
映画好きの人や国際医療支援のことに興味がある人たち、世界の子どもたちのことを気にしている人たちには、ぜひ見てもらいたい映画である。

カマタ映画祭りはいかがでしたか?

これからも、ときどき、勝手に開催しますので、乞うご期待!

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