介護家族の会と、きのこ汁を味わう
在宅介護の家族会を毎年開いている。
今年は、30人ほどの介護家族が集まってくれた。
1時間ほど、鎌田流のしあわせ介護のコツを話した後、グループになってみんなで愚痴を話したり、耳寄りな情報を交換したり、
介護にまつわる井戸端会議をした。
おいしいきのこ汁を食べながら、のなんともいいひとときだ。
おもしろかったのは、82歳の奥さんの介護をしているおじいちゃんのお話。
なんと94歳で、本格的な介護をしているのだ。
「朝ごはんを食べさせて、きょうはここへやってきた」とおじいちゃんは言った。
ここで、きのこ汁を食べて元気をつけたら、また家に帰って、奥さんにプリンを食べさすのだ、と張り切っている。
週一回デイサービスを利用し、その間に、日帰り温泉やゲートボールに行ったりして、自分の時間を上手につくり出している。
これが大事なのだ。
介護を長く続けるには、介護者本人がリフレッシュできる時間をもつことが不可欠だ。
僕は、新刊『いいかげんがいい』のなかでも、副交感神経が優位になる時間を上手につくりだすことが、健康や幸せになるために大事なのだと書かせてもらった。
これを、このおじいちゃんは上手にやっている。
頭も体もしっかりしている。
なんと、ひと晩に3回、おばあちゃんを抱えて、トイレにつれていくという。
頭が下がる。
僕たちにできるのは、おじいちゃんが倒れないように、常に心配りをすること。
少しでも、おじいちゃんに疲れた様子がみられると、すぐにショートステイでおばあちゃんを預かる手配をする。
こうやって、おじいちゃんは介護を11年続けている。
じつに亭主のかがみだと思った。
いよいよ11月11日、介護の日が近づいてきた。
ぜひ、シダックスホールでの介護の日制定記念講演を聴きにきてください。
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