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2008年12月 4日 (木)

12/6 NHKテレビ出演

NHKアーカイブス 年間シリーズ<ともに、生きる>「小さな命をはぐくむ」という番組にコメンテーターとして出演する。
過去に放送された番組をあらためて見直し、いまを考える。

ドキュメント日本列島「いのちのおくりもの」では、先天的な胆管閉鎖症のため、肝臓移植を受けた若いお母さんが、日本ではじめて移植後、出産する。
2004年までのデータでは、日本には肝臓移植者が2500人いる。
2500人もいれば、当然生き抜いた若い女性が結婚し、出産する可能性もあるだろう。
その出産までの喜びや葛藤を、番組で取り上げている。

そして、12年が過ぎた。
子どもは12歳、小学校6年生。
とても元気だという。
お母さんは、子育てをしながら、仕事もしているという。
その若いお母さんと、電話で話した。

番組のなかでも語ったが、僕はどちらかというと、臓器移植に関しては消極的だった。
彼女のお母さんも、臓器移植を受けることに揺れる。
彼女本人も揺れながら、揺れながら、臓器移植を受け、生き抜いたあと、好きな人ができて結婚した。
当たり前のように子どもができ、産むことになる。
出産の場面は、ほんとうにハラハラし、ドキドキしてしまった。
感動の出産である。

「人の死の際にもらったいのちだから、丁寧に大切に生きなければいけないと思っている」
そんなお母さんや本人の言葉を聞いて、重い思いをもちながら、一生懸命生きているんだなと思った。
「臓器移植」、これもありかなと、ちょっと思ってしまった。
こういう番組に協力したことは、勇気が必要だったと思う。
だが、その勇気が、この番組をみた人たちに強い感動を与え、臓器移植に対する考え方を少し、変えていくのかもしれない。

もう一つの番組は、NHK特集「誕生~医師三宅廉の一週間」。
83歳の小児科医を追っている。
三宅医師は、1万人の出産に立ち会っている。
産婦人科と小児科の連携がなかった時代、民間の自分の小さな病院に、NICUの原型のようなものをつくり出す。
三宅先生のおかげで、産科と小児科の連携が今では当たり前になった。

しかし、母子総合医療センターというもっとも中核になる病院の手薄さが、いま問題になっている。
東京という大都会で、脳出血になりかかった若いお母さんが八つの病院に受け入れ拒否をされたことは記憶に新しい。
原因の一つは、新生児特定集中治療室NICUの不足だ。
背景には、医療費の抑制政策がある。
必死に産婦人科医や小児科医が支えてきたものが、政府が病院医療にお金をかけなくなったことによって、崩壊しかかっているのである。
今、この番組を見直すことは意味が深い。

三宅先生のおかげも少しあって、日本の乳児死亡率は、世界でもっとも低い国になった。
しかし、医療費の抑制政策を続けてきた結果、1~4歳までの死亡率は先進国のなかでワースト3になってしまった。
小児集中治療室(PICU)が極端に少ないためだ。
ほとんどない、といっていい。
政府は、ほとんどここに肩入れをしてこなかった。

安心して子どもを生み、育てるには、NICUとPICUをともに充実させることが急務である。

2兆円を国民にばらまくのは意味がない。
けれど、安心して子どもを産める国にするために、2兆円を使えば、
10年後、麻生さんの名前は「子どもたちのいのちを守った首相」として残るはずだ。
今のままでは、おかしな、ただの漢字の読めない首相で終わってしまう。
いまからでも遅くはない。
麻生さんも、この番組をみて、考えてほしい。

放送は、NHK総合、12月6日(土)午前10時05分から11時25分。
ぜひ、ご覧ください。

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