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2008年12月 1日 (月)

日本人はどこからやってきたのか

「日本は単一民族」という偏見をもった大臣がいた。
日本人は、どこから来たのか、興味深い。

アメリカのオッテンバーグや、日本の古畑種基らの考えをもとにすると、
今から2万年くらい前に南方系の人々が海を渡ってやってきたらしい。
この、太平洋諸島からやってきた人たちは、血液型ではO型が多かったらしい。
少し時代が下って、1万4千年くらい前には、モンゴル平原に住んでいたモンゴロイドが、おそらく北からやってきた。
彼らは、血液型でいうとB型が多いという。
カムチャツカ半島や間宮海峡は、当時、凍っていたのではないかと思われ、氷で陸続きになっていた海の上を渡ってきたらしい。

これは、それまでいた南方系のO型の人たちにとって、大事件である。
北方系のモンゴロイドに追われ、日本列島の北と南に別れていく。
アイヌ民族の人たちは、南方系の血の影響も受けているのではないかという説もある。
沖縄とアイヌの人たちは、文化的に似ているところもあるらしい。

1120 この南方系の人たちは、オッテンバーグによると、太平洋アメリカ型という人たちだ。
すなわち、約2万5000年くらい前にO型のモンゴロイドが、シベリアからベーリング海峡を越えて、北アメリカに移動し、アメリカインディアンになったという人たちである。
その大移動の途中で、一部の人たちが、南方から日本にやってきたとすると、
今年7月、僕が出会ったイヌイットの人たちと、いちばんはじめに日本にやってきた人たちは、同じ人々だった可能性がある。
さらに詳しくみてみると、この人たちは天山山脈のあたりにいて、カムチャツカ半島から入ってきたという説と、朝鮮半島から入ってきたという説が分かれる。

約6000年前には、雲南省にいた血液型A型の湖南型の人たちが日本にやってきた。
約2000年前には、もう一度、新しい人たちが、朝鮮半島を経て北九州へとやってくる。これが弥生のはじまりだ。

おそらく、日本人は、このようなたくさんの人たちの流れの下で形成された。
多様な種族が織り交ざって、日本という国家ができた。
当然、日本の皇室も、日本民族という純血ではなく、おそらく南方からか、湖南型の大陸から移ってきた人か、天山山脈に住んでいた人々の血を受け継いでいる可能性が高い。

そもそも、大きく考えれば、700万年前、アフリカのサバンナに人間らしきものが生まれ、700万年という大きな流れのなかで、移動し、地球上に広がっていった。
その過程で、生き抜くために白い肌や黄色い肌や黒い肌や、さまざまな遺伝子を獲得していったのだ。
さらに、38億年前にさかのぼれば、僕たちは一滴の細胞だった。
この細胞が、「伝える」という機能DNAと、「代謝する」という機能を備えたために、いのちは悠々たる歴史をつむいでいる。

「単一民族」などという偏見は、いのちを軽視する。
日本のリーダーである大臣になるような人が、もってはいけない発想だ。

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