鎌田實 日本経済への提言21
~~ビジット・ジャパン・キャンペーン~~
2010年までに外国人旅行者を1000万人にしようとビジット・ジャパン・キャンペーンが展開されている。
08年では、年間約835万人の外国人旅行者が日本に来てくれた。
03年には521万人だったから、着実に目標に向かって増えているが、もっと拍車をかける必要がある。
ぼくが住んでいる茅野市も、中国や台湾からの団体旅行者が多い。
誘客活動の成果だと思う。
ちょっと心配なのは、日本人のホスピタリティーだ。
とくに中国や韓国や台湾というアジアのゲストに対して、日本人はきちんとホスピタリティーをもって迎えているだろうか。
旅館やホテルは、生活がかかっているので、丁寧におもてなしをすると思うが、一般の人たちは、自分自身もふくめて、何かよそよそしい。
日本人のシャイなところが、コミュニケーションを邪魔している。
言葉の問題ではない。
何かその場にある空気というか、ぼくたちの目があまり彼らを歓待していないような気がするのである。
異文化の人たちだって、その感じはわかるのではないだろうか。
観光資源は、京都や奈良や各地に有名なお寺があり、温泉があり、自然あふれる景観があり、スキー場やゴルフ場がある。
どの国にも負けない観光資源があるわりには、外国からのお客さまが少ないのは、ぼくたちが持っている外国のお客さまへの空気が関係していないだろうか。
ヨーロッパやアメリカの人にはちょっとあたたかな気がするが、より強い絆を結ばなくてはいけないアジアの人たちに対しての空気は、もっとあたたかなものに変えていく必要がある。
観光立国を目指すならば、日本全体が外国から来るお客さんに対して、日本人が本来がもっているおもてなしのこころを発揮すべきだと思う。
写真は、特急しなのの車内。一車両に1人しか乗客がいないというのも、ちょっとさびしい。
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