鎌田劇場へようこそ!(15)「007/慰めの報酬」は超満員だが・・・
007シリーズの、22本目の映画である。
何十年か昔、ショーン・コネリーがボンドを演じた時代に、2本ほどみたことがある。
本当は「エレジー」をみたいと思ったが、時間が合わないことと、新宿から渋谷へ行く元気がなかった。
上映時間ぴったりなものならなんでもいいや、ということで「007/慰めの報酬」をみた。
失敗だった。
迫力があってスリルに富んでいて、ひきつけられるのだけれど、ストーリーがやっぱりチャチだなと思った。
だが、前作の「007/カジノロワイヤル」からボンドを演じているダニエル・クレイグがかっこいい。
若かりしころのスティーブ・マックイーンのような感じがした。
ボンドガールのオルガ・キュリレンコというウクライナ生まれの女優もなんとも魅力的だった。
この2人の俳優を見る価値はあった。
劇場は超満員。
わずかな席しか空いていなかった。
ぼくのあとの回も、ほとんど満員だった。
こういう映画が、映画館をいっぱいにしているんですね。
なんかちょっと悲しい。
ぼくが行った新宿のシネコンでは、「チェ 39歳別れの手紙」は12時からの上映たった。
この映画をかける劇場もそれほど多くはないし、上映回数も少ない。
少し前、ぼくは一作目の「チェ 28歳の革命」を、デル・トロという役者の魅力はあるが、ちょっと失敗作だと批判した。
一作目がもっとおもしろかったら、二作目ももっと多く上映されたのではないか。
ソダーバーグ監督の映画の作り方は、趣味的というか、エキセントリックというか、映画青年にはこたえられないようなおもしろい作りになっている。
だが、ふつうの映画を期待する人には、少々つらい映画になってしまった。
こんな時代だから、この映画をたくさんの人にみてもらいたかったと思う。
ソダーバーグ、ちょっと頭でっかちに映画をつくってしまった。
残念!
ぼくはまだ「39歳別れの手紙」をみていない。
「28歳の革命」から推測して、なかなか足が向かない。
もしかしたら、この映画は、2本いっぺんにみてしまうと満足感が高いのかしれない。
2本を一本に編集して、3時間くらいでいっぺんに見せるという手もあったと思う。
残念!!
ゲバラは、革命の戦場でも、トルストイやドストエフスキーを読んでいたという。
医者で革命家。
キューバで大臣の地位にあったときも、休日は重労働のボランティアに出て、汗をかいたという。
かっこいい男である。
彼の言葉。
「酒は飲まない。タバコは吸う。女を好きにならないくらいなら、男をやめる。
だからといって、あるいはどんな理由であっても、革命家としての任務を最後までまっとうできないならば、ぼくは革命家であることをやめる」
かっこいいですね。
「愛のない本物の革命家なんて考えられない」
いい言葉である。
愛のない本物の政治家なんて考えられない。
愛のない本物の経営者なんて考えられない。
いまこそ、政治にも、経済にも、病院づくりにも、地域づくりにも、愛が必要なのかもしれない。
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