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2009年4月 9日 (木)

鎌田實の日本経済への提言27

~~分厚い中流をつくれ~~

168円のケーキを盗んだために、捕まった男がいる。
悲しい話である。

生活保護を必要とする人が、160万を超えた。
世帯数では、115万世帯になる。
2年前、107万世帯151万人だった生活保護受給者が、うなぎ上りなのである。
年収が200万円以下の人も、1000万人以上いる。
貯蓄なしの世帯も、23.8%といわれている。
民医連の調査によると、2008年の1年間で、無保険かあるいは医療費が払えないために亡くなった人は31人いた。
国民皆保険制度という世界に誇れる日本のすばらしいシステムも崩壊しかかっている。

この10年、ぼくたちの国は下流をつくる政策を行ってきた。
規制緩和、構造改革、新自由主義という新しい手法を使って、一握りの想像を超える巨万のお金を得る人と、貯金も仕事も家もない、生活が雪崩をうつような下流を生み出してきた。
そのことによって、日本の特徴であり、日本を支えてきた分厚い中流が崩壊しだしたのである。

中流崩壊をくいとめるための新しい形の資本主義をつくらなければならない。
これがウエットな資本主義なのである。
一時的に会社の経営が上向いたとしても、下流の人たちが多くなれば、結局、社会の負担率は上昇する。
そうではなく、はじめから分厚い中流をつくることが大事なのだ。

中流のなかに、上中下があっていい。
でも、みんなが中流に入っている社会が大事なのだ。

一握りの上流ができてもかまわない。
資本主義であるからそれはいいのである。
ただ、下流をつくらないことに、政策をシフトすることが大事なのではないか。
政治の責任は重大である。

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