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2009年4月23日 (木)

「だいじょうぶ」という言葉

おもしろいファクスが入った。
うそじゃないかと、わが目を疑った。
「一般社団法人日本だいじょうぶ普及協会」と書いてある。
定款まである。
定款の第2章には目的が書かれている。

「混迷の時代にだいじょうぶという言葉を普及させることを目的とする。
だいじょうぶという言葉は、深い愛のエネルギーをもち、私たち一人ひとりの思いが未来を変えていく大きな原動力となることを固く信じ、
まず自分自身がだいじょうぶに、そして周りの人々に、日本中に、さらには世界中にだいじょうぶのエネルギーを伝えていくことを通じて、
人類の未来展望をひらくことにより、国民の健康維持および増進ならびに経済および福祉の向上に貢献することを目的とする」

笑っちゃいました。090412
たしかに、だいじょうぶという言葉は、心の健康にもいいだろうし、経済にも大事。
福祉の世界でも大事である。
この普及協会は、だいじょうぶ運動の指導者に対する認定や登録も行っている。
こういうジョークは大好き。
でも、もちろん、ぼくは参加しません。

水谷修さんとの往復書簡「だいじょうぶ」(日本評論社)も順調に読者の輪が広がっているようである。
だいじょうぶというのは、とてもいい言葉である。

読売新聞の「日本語」という連載がはじまり、何か一つ言葉を選んで、自分の人生にまつわる話を語ってほしいという取材を受けた。
ぼくは「大丈夫」という言葉を選んだ。

チェルノブイリの放射能の汚染地域で、子どもたちの命を助ける女医タチアナは、自分は乳がんが骨転移しているにもかかわらず、それでもなおかつ子どもたちの命を最優先した。
彼女の口癖が「大丈夫、大丈夫」だった。
泣いている子どもたちがいると、病棟のお母さんのようになって、子どもたちを抱き上げ、抱きしめ、そして、「大丈夫、大丈夫」とあたたかく、子どもたちに語りつつけていた。

丸ごと肯定して、包み込んでくれるような大丈夫という言葉。
通訳は、どんな言葉を「大丈夫」と訳してくれたのか、チェルノブイリ連帯基金の事務局長の神谷さんに聞くと、
「ハラショー、ハラショー」だったと思いますと返事があった。

090412_2 ぼくの母も、よく「すごい」とか、「大丈夫」とよく言ってくれた。
母に「すごい」ほめられるのがうれしかったし、ぼくがちょっと不安に思ったりひるんでいると、「大丈夫」と背中を押してくれた。
自分の書いたものを読み直してみると、「すごい」という言葉が、よく使われている。
いつの間にか、母の言葉がぼくの口癖になっていた。
心臓病で入院中の母のベッドにもぐりこんで、学校の話を報告すると、ぼくを抱きしめてくれながら、「すごいね」と言ってくれた。
「すごいね」も、「大丈夫」も、いつも生きる力を与えてくれる言葉であった。

書道家の紫舟さんが、ぼくの選んだ「大丈夫」という字をどんなふうに書いてくださるか、楽しみである。
変更があるかもしれないが、5月2日の読売新聞にでる予定。
ぜひ、ご覧ください。


写真は、岩次郎小屋に咲くムスカリ(上)と、シバサクラ

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