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2009年5月12日 (火)

鎌田實の日本経済への提言28

~~感動的な手紙~~

「日経マネー」6月号から新連載をはじめた。
はじめは「日経マネー」から連載の申し込みがあったとき、「日経マネー」ははしたない本だと思った。
お金儲けのテクニックの本である。

ぼくのブログをみたと編集者は言った。
「鎌田實 日本経済への提言」はおもしろいといった。
なんとなく、投資のことは触れたくなかったが、資本主義のことについては本気で考えてみたいと思った。
0905091 今まで資本主義のことはあまり考えずに、いつも斜に構えていたのである。
ウエットな資本主義という考え方を広めたいと連載を引き受けた。
あったかな血の通った国をつくりたい、そのあったかさを支える資本主義のあり方を模索したかったのである。

「日経マネー」の連載を引き受ける以上は、大人の約束事として、投資の指南にもふれることは重々承知である。
ほかの経済の専門家とは違う視点で、経済のことを語り、投資のことをサジェスチョンしたいと思った。
ツムラが夕張に漢方の原材料を生産することを聞いて、食指が動いたのである。
あったかなことをしている企業として、ツムラを資本主義社会の一員として応援してあげよう、株を買うならツムラはどうだろうと提案したのである。

なんと社長、芳井順一氏から手紙が来た。
じつに美しい、品格のある手紙である。
もちろん私信なので、詳しくはふれられない。
夕張についても詳しく書かれていていたが、そのことには触れないことにする。
妻は、この手紙を読んで、涙をふいていた。

加工工場をできればバリアフリーにして、障害をもっている人も働けるようにしたいというお考えをもっているようだ。
4月、本社の医薬営業本部に車椅子の人が採用され、歓迎会も車椅子でできる会場を探したという。
このことを聞いて、社長みずからが「涙がでる思いがしました」と書かれていたのである。
こういう企業は強いと思う。

2004~2009年かけて、日経新聞や中国新聞、北海道新聞、日経ヴェリタス、日刊工業新聞などの記事をもとに、ツムラを分析すると、かつて千数百億円の借り入れを抱え、つぶれかけて会社が2009年3月期に、配当成功30%へ増配を継続していく勢いがわかる。
かつて同族経営であったが、ふつうの会社に変身し、見事に、あたたかさとやる気がみなぎる会社になっていることがよくわかった。0905092
北海道新聞によると、かなり夕張への進出も具体性をおびてきているようである。
漢方薬原材料の栽培と加工なども行われようになれば、数百人の単位で雇用が生まれる。
夕張を救うために、借金をしてまで地域医療の核となるために自ら出向いた親友の村上先生にとっても、町に勢いや活気が出ることは、大きな後方支援になるのではないか、と勝手に想像している。
こういうあったかな相乗効果が生まれてくることによって、地域は生き返ってくる。
この地域がひとつひとつが生き返っていくなかで、日本という国がすてきで、力強く、あったかくて、ロマンチックな国になる。
こういう国を国民は誇りに思い、愛すにようになるのである。
小学校や中学校の授業でむりやり愛国心を高めるのではなく、当たり前の家庭や地域の生活のなかで、自分のふるさとを好きになり、その延長上にこの国が好きになっていく。
それを支える資本主義が行われるといいと思った。

写真は、朝霧のなかを上っていく太陽。

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