新型インフルエンザに負けない④
~~ワクチンのトラウマ~~
新型に限らずインフルエンザに対して、ワクチンは有効である。
この冬、はやるであろう新型インフルエンザに対してのパンデミック・ワクチン、そして、将来的に流行が危惧される鶏インフルエンザに対するプレパンデミック・ワクチンの生産体制を整え、きちんと数を確保しておくことが大切である。
ワクチンが有効である一方で、ワクチンに対してのトラウマもある。
かつて日本で小児麻痺が大流行した時期があったが、ワクチンのおかげで克服できた。
しかし、小児麻痺ワクチンで、軽度の小児麻痺が発生してしまっている事例が報告されている。
こうした重大な副作用の事例をみると、ワクチンは怖い、と思われがちである。
だが、あきらかに小児麻痺の猛威からたくさんの子どもを救ったことを忘れてはならない。
もちろん、副作用を極力減らす努力は必要であるが、マイナス面ばかりを恐れすぎず、プラスの有効性も考えて、ワクチンを利用するというスタンスが大事だと思う。
インフルエンザのワクチンに対しても、トラウマはある。
1976年、アメリカで4000万人にインフルエンザワクチンが投与され、500人にギランバレー症候群という神経症状がでた。
軽度の人は一時的に歩けなくなった。その後、障害が残る人もいた。
4000万人のうち500人のギランバレー症候群を起こしたということで、一時期、インフルエンザワクチンに対して抵抗感が広がった。
ギランバレー症候群は、原因がわかっていないが、ある程度、治療方は確立してきた。
原因は、おそらく何種類かある。
そのうちの一つにインフルエンザワクチンがあるといわれている。
しかし、ここ10年くらいの日本の推移をみていると、インフルエンザワクチンをした人はあきらかにインフルエンザ感染が少なくなっているし、感染したとしても軽症ですんでいる。
強制ではないが、お年寄りや免疫力が弱まっている人には、インフルエンザワクチンをおすすめしている。
もちろん、ぼく自身も家族も、受けている。
ワクチンの副作用はきちんと報告しながら、それぞれの国民の自由意志で、冷静に判断すべきである。
特に、鶏インフルエンザに対するプレパンデミック・ワクチン(H5型のワクチン)は、有料で希望者に投与することをはじめたらいいと思う。
一度、流行してしまってからではなく、はやめに対応し、パンデミックを抑えることが大切である。
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