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2009年6月16日 (火)

新型インフルエンザに負けない⑪

~~ついにパンデミック宣言~~

ぼくはすでに2週間前からこのブログで、「新型インフルエンザがパンデミックになったとき」という前提で話をすすめてきた。
パンデミックになったとき、政府はどう対応すべきか書いてきた。

先日、ついにWHOがパンデミック宣言を出した。0906123
ようやく今頃になって宣言をしたのは、パンデミック宣言をしにくい政治的配慮があったのだと思う。
だが、実態は、夏になる北半球ではウイルスの勢いはおさまっても、冬を迎える南半球では当然、ウイルスは活発になる。
人が世界中を動き回るグローバル社会では、すでにパンデミック状態になっているのだ。

ウイルスは、北半球と南半球の冬を行ったりきたりする。循環しているのである。
この循環は、ワクチンつくりに利用されてきた。
つまり、今、冬の南半球で流行っているインフルエンザの型は、北半球が冬になると北半球で流行るということを想定し、その型のワクチンを用意しておくのである。

だから、今回、パンデミック宣言が出たといっても、急に事態が悪化したというわけではない。
個人としてすべきことは、ぼくが繰り返し述べてきたように、手洗いを習慣づけること、うがいをすること、おそれすぎないことである。
仕事も、旅行も、買い物も、ふだんの生活を制限しないことである。
飄々と丁寧に、当たり前のことを当たり前にやっていけばいいのである。

政府がすべきことは、11月までにインフルエンザワクチンをできるだけたくさん用意することである。
タミフル、リレンザなどの抗インフルエンザ薬の備蓄も必要だ。
抗インフルエンザ薬はさいわい、今回のH1N1型に効くことがわかっている。
また、国産の新薬の開発と承認も、透明性を高めたうえで、できるだけ速やかにすすむようにすべきだ。
日本の薬の許認可は、他の先進国に比べて非常に時間がかかり、以前から問題とされてきた。

舛添さんは、くだらない水際作戦でかっこつけている暇があるなら、新薬の許認可の問題に取り組んだほうがいい。
さいわいなことに今回の大騒ぎで、予備試験はできた。
いくつかの反省点はでそろったわけである。
これをきちんと反省し、対策をたてていけば、パンデミック宣言はまったく怖くない。
むしろ、もっとはやく宣言をしても、よかったのである。

写真は、茅野市の夕暮れ。水田に夕日が映える

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