体が喜ぶヒント⑩
~~快眠の作法~~
『がんばらない健康法 「7悪3善1コウモリの法則」』(朝日出版)の本を出してから、講演に行くと、睡眠の質問がよく出てくる。
睡眠障害をかかえている人は、成人の3割近くいるというデータがある。
そのために睡眠薬もたくさん使用されている。
ぼくは、4時間半睡眠という短時間睡眠を、約42年間続けてきている。
本の中で、自分なりのコツをお話してきたが、語っていないところもある。
まずは、このブログでも書いたことだが、レム睡眠とノンレム睡眠は1時間半で1セットなので、
睡眠時間をできるだけその倍数にすると目覚めがいい。
ぼくは、1時間半の3倍の4時間半。
これは1時間半の4倍でも5倍でもいい。
次に、寝る前の準備が大切である。
一般的に、羊を数えるのはかえってよくないといわれている。
寝酒も、かえって短期睡眠にしてしまうので、おすすめではない。
いいのは、お風呂である。
一度体を温めたあと、深部体温が元に下がるとき、眠りやすくなるのである。
だから、ぼくは毎日、40度くらいのぬるめのお風呂にさっと入る。
それから、鎌田流がんばらないストレッチをちょっとして、体の緊張をほぐし、睡眠に入る前のほんのわずかの時間、文字を読む。
いちばん大事にしているのは、朝の過ごし方である。
朝4時間半に起きて、できるだけきちんと光を浴びる。
軽くラジオ体操を半分くらいやって、朝日を浴びながら、ベランダを歩いたり、下の畑まで歩いたりする。
光を感じる時間をつくると、そこから16時間後に眠気を感じるようなしくみが体に備わっている。
だから、4時半に起きたぼくは、夜8時半くらいにちょっと眠気がおきてくる。
テレビをみていても、うとうとすることがある。
この眠気を大切にして、この時間くらいから、お風呂に入ったり、ストレッチをしたり、翌日の仕事の再確認をしたりと、眠る準備に入る。
布団に入ってほとんど5分、ぼくは深い眠りに入る。
睡眠薬もいらないし、羊もいらない。酒もいらない。
一日の流れのなかで睡眠をとらえるのが、ぼくの快眠法である。
写真は、雨に打たれて、ピンクの花を散らすエゴノキ
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- ほろよい勉強会(2024.07.19)
- 野菜の王様ブロッコリー(2024.05.16)
- 睡眠を妨げない排泄ケア(2024.05.15)
- 記録更新65キロ(2024.02.13)
- 日刊ゲンダイ(2024.01.28)