鎌田劇場へようこそ!(24)「木靴の樹」
エルマンノ・オルミ監督の最新作「ポー川のひかり」が8月からロードショーされる。
30年前、評判になった映画をもう一度みたいと思った。
1978年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
出演者は、全員、本物の農民。素人である。
これがじつにいい。
美しい風景があり、一人ひとりが気高く生きていて、悲しみが胸を打つ。
貧しい農家の子が、学校へ行く。
しかし、子どもの靴が壊れてしまった。
禁じられているのを知っていながら、父は樹を一本切り倒し、息子のために靴をつくるのである。
地主に見つかり、農地から出て行くようにいわれる。
少年のラストシーンの涙は、なんとも胸がしめつけられる。
このオルミ監督が、「最後の劇映画」として制作発表した「ポー川のひかり」が楽しみになってきた。
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