介護の新しい発想③
デイケアのきっかけ
ぼくたちの病院で、なぜデイケアが始まったのか。
きっかけは、健康づくり運動で地域に出て行ったとき、寝たきり老人の実態をみたからだった。
悲惨だなと思った。
ほっとけないと思った。
あたたかな職員たちが、やろう、やろうと声を出した。
うわさを聞いて、まちのボランティアが集まった。
行政の保健師や社協のへルパーなどプロフェッショナルが集まってきた。
みんなのあたたかかく、ほっとけいなという思いが、一つになり、いい空気を生み出した。
そして、そのころあった精神障害者のデイケアの制度を利用して、身体障害の高齢者のデイケアが産声をあげたのである。
はじめはオンボロ病院の、図書室の机やいすを片付けて、デイケアの会場にした。
その図書室が、会議や医師の学会発表の準備で使われるときには、病院の外に探すしかなかった。
公園の無償の休み茶屋を利用したり、ホテルの人にあたたかく迎えいれていただいたこともある。
おかげで、ホテルの温泉に入り、おいしいお昼ご飯を食べるデイケアなど、多彩な形のデイケアが生まれていった。
恵まれた環境ではなかったために、かえって知恵を働かせたのである。
町へ出て行くと、町の人たちがあたたかく迎えてくれた。
少しずつ町にいい空気が漂い始めたのである。
右側の動画像をクリクックしてみてほしい。
これも、市民が記録を残してくれていた映像である。
まだビデオが普及していない時代、8ミリに記録してくれていた。
みんなあたたかかった。
これまで、動画像を毎週1本、更新してきている。
「がんばらない健康法」などは、2000人以上の人がアクセスをしてくれた。
ぜひ、ごらんください。
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