« 鎌田實の一日一冊(27) | トップページ | 発見!特Bグルメ(58)小淵沢の鰻 »

2009年7月13日 (月)

鎌田實の一日一冊(28) 内藤いづみという生き方

内藤いづみは在宅ホスピス医である。
山梨県甲府市で、在宅ホスピスを中心に開業している。
難しいスタイルのクリニックである。
日本で在宅ホスピスを築いた女医である。

内藤いづみ先生から、諏訪中央病院の緩和ケア病棟に患者さんを紹介してくれることもある。
彼女が最近、新しい本を書いた。
『最高に幸せな生き方と死の迎え方』(オフィスエム)Photo
しゃれた本だ。
その前書きに永六輔さんがこんなことを書いている。

「内藤いづみ氏を見ていると、日本の家族が見えてくる。イギリス人の夫と大学生から高校生までの子ども三人が支えているところが大きい。
彼女が一人で在宅ホスピスに駆け回っているのではない。クリニックのスタッフも充実しているが、家族が、母であり、妻であり、ホスピス医である彼女を支えているのがよくわかる。
そのことを誇りにし、家族のエピソードで笑わせるときの彼女のなんと幸せそうなこと。家族に感謝している医者をみつめ、患者の安心感はさらに広がる」

たしかに、その通り。
夫がじつにやさしい。
24時間いつでも、患者さんの自宅に駆けつける彼女の医療スタイルを支えているのは、このイギリス人の夫である。

日本に緩和ケアが少しずつ広がっているのも、内藤いづみの力が大きい。
特に在宅ホスピスケアを志す若い開業医師たちが現れだしているのも、内藤いづみの力が大きいと思う。

この内藤いづみ先生が、諏訪中央病院ほろ酔い勉強会にやってくる。
2009年の講師のラインナップの検討は、最終段階に入った。
第1回は9月9日、諏訪中央病院の研修センター3階で内藤いづみ先生の講演を1時間。
その後、内藤いづみ先生と鎌田實の命の対話を予定している。
参加は無料。
先着150人なので、早い者勝ちです。

永六輔さんは、内藤いづみさんのことがかわいくて、かわいくてしょうがいない。
そのことは、この本の巻末を読むとわかる。
あとがき対談という、内藤さんと永さんとの丁々発止の対談が載っている。
ぜひ、お読みください。

|

« 鎌田實の一日一冊(27) | トップページ | 発見!特Bグルメ(58)小淵沢の鰻 »