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2009年8月16日 (日)

ウイーンより

Sk_015 成田から、ウイーンへ。

オーストリアン航空のビジネスクラスの食事はおいしかった。
腰痛症があることと、原稿を書くために、たいがいビジネスを利用している。
機内の料理は、火を使うことはできないために、シェフがやれることは限られている。
それでも、シェフのいる飛行機の料理というのは、なかなかあたたかく、きれいでおいしかった。
食事の最後に、10種類のウインナーコーヒーが用意されていた。
オーストリアの飛行機ならではである。
ブラック・コーヒーに泡立てたミルクとホイップクリーム、カカオパウダーを加えているフランツィスカーナというコーヒーはおいしかった。K_010
ウインナー・アイスカフェは、ダブルのエスプレッソにバニラアイスとホイップクリームが乗っている。
これもなかなかだった。

飛行機を降りて、ウイーンの美しい町並みを眺め、カフェでもウインナーコーヒーを堪能した。

ウインナーコーヒーの由来は、1683年ウイーンを包囲したオスマントルコ軍が撃退されたが、カフヴェというトルココーヒーを残していったことにはじまる。
012当時は、緑のコーヒー豆を挽き、ストレートで飲むものだったという。
そのカフヴェに、ウイーンでは砂糖と泡立てたミルクを加えて飲んだ。
これが、ウイーンのカフェ風メランジェの誕生である。
そして、次々と新たなバリエーションが生まれ、今日のウインナーコーヒーとなっていった。
19世紀末、ウイーンのカフェハウスは、芸術家や文学者、貴族たちのたまり場となり、彼らによって「エレガンスの奇跡」と賞賛された。
そんなウインナーコーヒーの歴史を思いながら、オスマントルコの遺跡が残っている有名なカフェで、ウインナーコーヒーを飲んだ。

オスマントルコは、領土拡大とともに方々にコーヒーの文化を広めていった。
これから行くイラクやシリア、ヨルダンには、アラビアンコーヒーが伝えられている。
どろどろした泥のようなコーヒーの上澄みだけを飲む。
これが実においしいのである。明日からは、いよいよ、どろどろのアラビアンコーヒーを飲むことになる。

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