盛り上がったホスピタルコンサート
9日に行われた第19回ホスピタルコンサートはたいへん盛り上がり、夏の楽しいひと時となった。
約400人の観客が病院のホールに集まった。
多くの患者さんたちが、2階からのぞくようにして美しい音楽に聴き入った。
ある人はベッドの上で、ある人は車椅子やストレッチャーの上で。
心が弾んだり、感動したり。
いい音楽に触れ、免疫力もアップしたと思う。
ピアニスト奈良真潮さんのリストの2曲は圧巻だった。
現在、ヨーロッパに留学中であるが、夏休みで帰国したところを、出演していただいた。
畑中良輔先生は名司会で、プッチーニのオペラ蝶々夫人の話の展開をわかりやすく、解説していただいた。
日本のメロディーを変えながら、プッチーニがオペラをつくっていくプロセスは、なるほどなと思わせ、たいへん勉強にもなったし、おもしかった。
若いころ声楽家として出演したときの失敗談を巧みに話しながら、会場を大笑いさせる場面もあった。
メゾソプラノの永井和子さんは外国でも評価が高い。
永井さんが、岡谷出身と聞いてびっくり。親戚の何人かは諏訪中央病院で診させていただいていると聞き、地域でつながっているものだなとあらためて感じた。
ソプラノの岩崎由紀子さんは、蝶々夫人を情感豊かに歌いあげた。
下野のぼる先生は、ピンカートンを熱演。後で72歳と聞いて驚いた。
テノール独唱もしていただき、下野先生のリサイタルのように聴き入らせてくれた。たいへんな拍手だった。
お疲れさまでした。
バリトンの吉澤哲夫先生は、バリトンの独唱と蝶々夫人のシャープレス。お人柄の通りあたたかで、ジェントルな声を会場に響かせた。
飛び入りは青木十良先生。94歳。
青木先生のときは、会場が静まり返った。
1音も聞き逃すまいとするような、不思議な集中力が会場に満たされた。
青木十良先生の「鳥の歌」が聴けたというのは、たいへんな幸せである。
チェルノブイリ連帯基金へのご寄付もいただいた。
ホスピタルコンサートは手づくり。
職員が病院のロビーに椅子を並べ、終わった後の懇親会では、焼きソバや焼き肉をつくった。
病院のハーブガーデンにテントを張ってのガーデンパーティー。
焼きソバ、焼き肉のほか、寒天料理やセロリなど、地元の野菜が並んだ。
これがまた楽しい時間となった。
出演料はいつもの通り、庭のハープの花束とハーバルノート、ハーブティー。
それに今回はシトラックスというクエン酸もお土産にもっていっていただいた。
ぼくがクエン酸が疲労回復にいいという話をしたら、どうも興味を示されたので、試しに飲んでいただこうと思った。
一流の音楽家たちが、ボランティアで集まってくださる。
いつものことながら、ありがたいことだと思っている。
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