« 発見!特B級グルメ 祭り | トップページ | 9/1 星空をみる夕べ »

2009年8月31日 (月)

新型インフルエンザに負けない⑮

~~ワクチン接種は自己決定を~~

新型インフルエンザワクチンを輸入するかどうかは、意見が分かれる。
先進国の日本が、国民を守るために自国でワクチンを製造できずに輸入してしまうと、低開発国の人たちがワクチンを打つチャンスが少なくなってしまう。
組織培養細胞を用いて製造された輸入ワクチンは、アジュバントという免疫を抑制する物質が添加されているために、治験が必要であると主張する専門家もいる。
どちらかというと、輸入に対して消極的な専門家が多い。
だが、今、ワクチンを輸入する意味は、国内でのワクチン製造が足りないための緊急措置であるから、悠長に治験をしている時間はない。
輸入を認めるということは、特措法をつくって特例承認をするということである。

ぼくの意見は、国内でのワクチン製造体制を整えるべきというのが第一であるが、今期はこれが間に合わない以上、輸入すべきである。
だが、その際、政府が強制接種のムードを高めるのでなく、一人ひとりが自己判断で接種するかどうかを決めることが大事だと思う。
1976年、アメリカで、インフルエンザワクチンの接種を受けた4000万人のうち、500人にギランバレー症候群という脊髄炎が起きた。
それ以降、日本でもワクチンに対して消極的なムードが高まったということは、以前、書いた通りである。
1960年に国内でポリオが大流行したとき、翌61年にソ連から大量の生ワクチンを輸入し、超法規的に投与し、子どもたちを小児麻痺から守った。
これは明らかに効果があった。小児麻痺の子どもが激減したのである。
このようにワクチンにはいい面と悪い面があるので、きちんとした情報のもとに、国民ひとりひとりがワクチンを打つかどうか自己決定していくべきである。

少なくともワクチン不足ということに過敏に反応し、やみくもにワクチンに飛びつかないこと。
冷静さが大切である。

|

« 発見!特B級グルメ 祭り | トップページ | 9/1 星空をみる夕べ »

心と体」カテゴリの記事