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2009年8月10日 (月)

新型インフルエンザに負けない⑫

~~ワクチン製造、後手にまわる~~

政府は、新型インフルエンザのワクチンを年内2500万人分用意できない見通しを発表した。
結局、何も手をうたず、準備できる数を1400~1700万人ほどと下方修正した。
いま、政府がいちばんやらなくちゃいけないことと、ぼくはさんざんメッセージを出してきたが、やっぱりである。

舛添さんは、マスク業者に24時間操業でマスク増産をお願いしたり、水際作戦でかっこよくテレビに登場したり、
どれもごれもちぐはぐである。
マスクなんてほとんど効果のないことに対して、業界に頭を下げまわったりする前に、いちばん効力のあるワクチンの製造を強化すべきだった。
ワクチンの研究者や業者とよく話し合い、場合によっては支援をすべきだったのである。
これは、今回の新型インフルエンザのワクチンだけでなく、鶏インフルエンザのワクチンという、今後いちばんの脅威となるウイルスに対するワクチンを準備しておく、いい予行演習になったはずだ。
舛添さんはそのチャンスを逃してしまった。

インフルエンザは、地球全体の問題である。
低開発国を支援する意味でも、日本がワクチン製造のリーダーシップをとることの意味は大きい。
お金をつぎ込んでも尊敬されない今までの日本の支援の形ではない、本当の命の支援になる。
さらに外国の一般の国には輸出すればいい。産業振興になるのである。

なんで舛添さんが人気があるのか、よくわからない。
年金問題もすぐに解決すると言っておきながら、まったく解決していない。
リーダーシップを取れていない。
後期高齢者医療制度を提出した厚生労働大臣である。
彼の胆力があれば、後期高齢者医療制度にしても、インフルエンザに対する対応にしても、
2200億円の社会保障費の抑制に関しても、もっとはやく、阻止できていたはずなのに、
何もやれていない。
そんな舛添さんが、いかにも次の首相候補として声があがり、本人もその気だというから笑ってしまう。
人気や雰囲気だけでポストを決めるのは、そろそろやめたほうがいい。
そうやって安倍さんも福田さんも麻生さんも失敗している。
もっときちんとした実績のあるリーダーを選ぶ必要があるように思う。

インフルエンザワクチンに関しては、はやく手を打つべき。
来年、再来年も問題になるはずだから、今年が間に合わないならば、次はどうするのか、明確にするのが厚生労働大臣の役割のように思う。

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