新型インフルエンザに負けない⑰
~~政府は全体像をみて対策を~~
新型インフルエンザ対策として、自公政権は、10年度予算に207億円の予算をとりつけたという。
ぼくは春先から、1300億円の予算があれば国民を不安に陥れないですむと述べてくたが、これと比べると、なんとも迫力がない予算づけである。
麻生内閣の厚生労働大臣は、マスコミの前で大はしゃぎしてみせたが、実は何も行っていない。
新型インフルエンザ対策は、全体像をみなければならないのに、マスクという科学的根拠のない枝葉に振り回されてしまった。
新型インフルエンザ対策として、重要な柱は2つある。
一つは、ワクチンの製造体制を整備することと。
ウイルスが同定できたら、半年以内に、十分な量のワクチンを製造できる体制を整えるべきである。
これは何度も繰り返し主張してきた。
もう一つは、国産の抗インフルエンザ薬の開発を支援することであり、これもやはり何度も述べてきた。
すでに、インフルエンザ治療薬のタミフルに効かない症例も報告されている。
タミフルに今後何年も頼るというわけにはいかないのである。
国内でも、いくつかの新薬の開発がすすめられている。
政府はこれらの開発を支援し、同時に速やかに安全性を確認できる治験制度をつくるべきである。
まず、この2つの柱をしっかりと立てるために、政府はお金を使っても、国民は納得するのではないか。
国民の命と安心を守ることになるからである。
それはまた、国民の心を萎縮させず、普通の生活を続けていくために重要なことである。
この春、みんなが新型インフルエンザを恐れ、外出を自粛したことで、京都の観光産業が大打撃を受けたが、
そういう事態は避けることができるかもしれない。
今、学級閉鎖などで教育現場にも影響が出始めているが、教育もまひさせてはいけない。
さらには、日本がワクチンや抗インフルエンザ薬を世界に供給できる力をもつことは、新たな国際支援にもなるし、経済の活性化にもなる。
この二つの柱にはお金がかかるが、それは決して捨て金にならない。
好回転を生み出していくための大事な投資であると思う。
新しい政府は、ぜひとも、全体をみた舵取りをしてもらいたいものだ。
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