婚活の話
今月号の「潮」で、社会学者の山田昌弘・中央大学教授と対談をしている。
「パラサイトシングル」や「希望格差社会」「婚活」という言葉を生み出した社会学者である。
女性には2倍の法則があるという。
女性が結婚したい相手は、自分の収入の2倍。
結婚して出産育児をする際、自分が仕事を辞めても、子育て前と同じような収入を確保するためである。
具体的に言うと、女性は、年収600万円の男性を探している。
しかし、現実は厳しい。
こういう男性は、東京ならば3.4%。
地方では3.4%もいない。
その希少価値の男性に群がるから、婚活動が必要になる。
ぼくは、ここでウエットな資本主義という話をして、意見がかなり一致した。
非正規雇用の人の8割が親と同居しているという。
親にパラサイトしているので、非正規雇用で低所得でも、貧困にならずにすんでいる。
つまり、この国の実際は、若者に対する社会保障制度の貧弱な部分を、家庭が担っているのだ。
今までの政治は、本来すべきことを家庭に預けてきた。
これを改善していかなければならない、というお話である。
よろしければ、ご覧ください。
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