新型インフルエンザに負けない⑲
~~広がる深刻な感染例~~
新型インフルエンザに感染し、特に合併症もない、元気な24歳の方が亡くなられた。
横浜と滋賀県では、小学生が亡くなられた。
新しい感染症が発生すると、はじめの数十例の感染例だけをみて、若い人だけが危ないとか、お年寄りだけが危ないなど、全体の傾向を読みがちであるが、全年齢層にわたって注意する必要があると思う。
おそらく肺の間質が水浸しになるような事態がおきて、頭がぼうっとして呼吸困難に陥るARDS(急性呼吸窮迫症候群)という状態に陥っている可能性がある。
肺の間質の炎症が強まると、間質のなかを走っている血管で、酸素と二酸化炭素の交換ができなくなるために、急激に息苦しさが増していくのである。
数日、レスピレーター(人工呼吸器)管理が必要になる。
間質の炎症がおさまれば、また自然に呼吸ができる。
多くの場合は後遺症なく治るのであるが、この数日、耐えられるかどうか。
その間に多臓器不全といって、腎臓の機能などが低下し、出血傾向がおきだして、脳内出血など致命的な状態に陥ってしまうともある。
もちろん肺炎だけでなく、ウイルスによって起こる脳炎も怖い。
サイトカインストームといって、インフルエンザウイルスが引き金になり、一種のアレルギー反応のようなものが起きている可能性も高い。
新型インフルエンザは弱毒性で、多くの場合、重症にはならない。
だが、特に、「意識がもうろうとした状態になる」「呼吸が息苦しそうになる」という2つの症状が起きたときには命にかかわる場合がある。
新型インフルエンザといわれたら、この2点をよく気をつけておく必要があると思う。
写真は、秋らしいやわらかな日差しが差し込む岩次郎小屋のテラス
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- ほろよい勉強会(2024.07.19)
- 野菜の王様ブロッコリー(2024.05.16)
- 睡眠を妨げない排泄ケア(2024.05.15)
- 記録更新65キロ(2024.02.13)
- 日刊ゲンダイ(2024.01.28)