核のない世界を
オバマ大統領は、プラハで、核兵器のない世界の実現に向けて、行動する責任があると語った。
核兵器を使ってしまった国の責任があると訴えたのである。
チャンスである。
日本のセイフティーネットをしっかりさせるためにも、ずっと核の傘に入り続けて身をすくめているのではなく、
日本が先頭を走り、核のない世界を目指すべきではないかと思う。
オバマが感動的な演説をしたプラハの広場を、ぼくも昨年の夏訪ねた。
それは、1968年、プラハの春で、民衆が立ち上がり100万人の市民がこの広場を埋め尽くしたところ。
しかし、ソ連(当時)の戦車が乱入し、若者たちの自由の叫びは消えた。
その後の1989年、ビロード革命がおきた。
それから20年たった今年、オバマのプラハ宣言がこの広場で行われたのである。
一度や二度たたかれて挫折しそうになっても、正しいことを求めてあきらめなければ、世界は変えられる、とぼくは思う。
それが今実現しようとしている。
今年の8月9日、長崎の原爆の日に、イラクのハラブジャの市長が、世界の平和を目指す世界の市長に呼びかけ、核兵器や化学兵器のない世界にしようと集まったという。
すぐには国連は動きだせないかもしれないが、平和を求める市長の動きは、オバマのプラハ宣言の後押しをするだろう。
幸いなことに、国際原子力機関の事務局長に日本人が選出された。
そして、日本は政権が交代した。
もしかしたら時の利かもしれない。
日本が「核のない世界」の実現をリードしていけるチャンスがきているような気がするのである。
そして、戦争にブレーキをかけていくメッセージを発信していかなければならない。
日本は海上での給油活動をしているが、アメリカと話し合い、アフガンの市民が助かるような医療支援、生活支援にお金を使い、
泥沼のテロとの闘いをしているアメリカの方向を変えられるように後方支援をすることができないだろうか。
そうすることによって、新しい前向きな日米の関係を築いていくことができるのではない。
日本の新政権は、きちんとストーリーを描くことができるかどうか、それを世界に伝えることができるかどうかが問われているように思う。
写真は、どことなく秋めいてきた岩次郎小屋の庭
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