鎌田實の一日一冊(36)
『コラムばか一代 産経抄の35年』(石井英夫著、扶桑社、1680円)
著者は名コラムニスト。
日本記者クラブ賞や菊池寛賞を受賞している。
35年間、産経抄のコラムを書き続けてきた。
一度、東京でおいしいお酒をご馳走になったことがある。
『がんばらない』や『あきらめない』の本を出すたびに、産経抄に取り上げてくださった。
しかも、名コラムニストから名文家だと、ぼくの文章を評価していただいた。
とてもうれしかった。
書き続けていけるかもしれないと、思うことができた。
名コラムニストのおかげである。
石井さんには、考え方が右と左でまったく違うのに、とてもかわいがっていただいている。
ぼくのなかに体育会系の血が流れているからかもしれない。
子どものころは野球部や剣道部で、しっかり汗を流すだけでなく、義理と人情もたたきこまれ、先輩後輩のたての付き合い方も徹底的に教えられている。
「ぼくの上半身は頭でっかちで、左からものを見ています。
でも、病院長(当時)をしながら、地域のしがらみのなかで生き、病院を守るために、
下半身はけっこう保守的に変わり始めています」
そんなことを、石井さんとお酒を飲みながら、冗談を交えて話したことがある。
この本のなかにも、石井さんは「がんばらないが、あきらめない」というタイトルで、鎌田實を分析している。
ぜひ、ご覧ください。
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