新型インフルエンザに負けない20
~~新しい習慣~~
新型インフルエンザが広がり始めている。
9月28日号の日経ビジネスで、「世界で20億人が感染するパンデミックの脅威」という特集が組まれている。
そのなかで、このブログ「日刊・鎌田實なげださない」のインフルエンザ対策の記述が取り上げられた。
ぼくはインフルエンザワクチンに対する、旧政権の対応の悪さを、今年の春から指摘し続けてきた。
いま、塩野義第一三共、富山化学工業などが開発している抗インフルエンザウイルス薬も、できるだけ早く治験を行わなければならない、ということも書いている。
国民の命を守りながら、低開発国にワクチンや抗ウイルス薬を提供して社会貢献を果たしたり、先進国には薬を売ることによって経済効果を生み出すという、新しい産業形態の変更が求められているということも書いた。 新型インフルエンザが広がって、注意しなければならないことは、かぜの人はとにかく人前に出ないこと。
新型インフルエンザとわからなくても、かぜ様の症状があれば、無理をして学校や職場、会合、コンサートなど人中に出ないことである。
ほかの人に迷惑をかけるからである。
近畿のある老人保健施設や福祉施設の経営者から聞いた話である。
ある職員がかぜの症状が出たため、インフルエンザの検査をしたところ陰性だったため、仕事を続けた。
その職員はがんばり屋で、多少具合が悪くても、人に迷惑をかけてはいけないということで、かぜをおして仕事に出てくれた。
しかし、数日後に症状が悪化し、再度検査をしたら、新型インフルエンザであることが判明した。
施設側は大慌てだ。
結局3日間、かぜを押して働いたことで、入所者、同僚たちに感染した疑いが強まった。
入所者には特別な経過観察が必要になり、同じチームの同僚たちもしばらく休ませるしかなかった。
組織としてはたいへんなダメージを被ったという。
そうなのだ。
むしろ、その時しんどいと思っても、休んでもらうことが大事。
今まで日本人の気質からすると、かぜくらいで休まないのが美徳であった。
社会的評価も、かぜぐらいで休む奴は弱いとされ、出世競争で負けてしまう。
しかし、これからは、新型インフルエンザと診断される前、かぜ様症状でも無理をしないことである。
かぜ様症状が出たときには、新型インフルエンザかもしれないということを頭において、できるだけ家からでない。
そして家人にも感染しないように、本人はマスクをして自宅待機をする。
「かぜくらいで休めない、みとっもない」という、今までの意識を変える必要がある。
そういう習慣に変えていくことは、数年後におそらく襲ってくる、強毒性の鳥インフルエンザの予行演習になると思う。
写真は、岩次郎小屋の庭。コスモスが咲き誇る
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