鎌田實の一日一冊(43)
『渋澤流30年長期投資のすすめ』(渋澤健著、角川SSC新書、819円)
日本の資本主義の父といわれている渋沢栄一の孫、渋澤健が著者である。
渋沢健とは対談をしたことがある。
1987年、UCLA大学のMBAを取得している。
2008年にコモンズ投信株式会社を創業した。
長期投資によってどのように、この国の資本主義を支え、自分の資産を伝えていくか。
澁澤流の「長期投資のすすめ」は、鎌田流のあたたかな資本主義にマッチしている。
23歳のときから、毎月2万円の投資をすると、5%の利回りと仮定すると60歳で2585万円になっているという。
37年間で、である。
毎月2万円の投資を20年すると、利回り5%の場合、857万円。
その儲けは、孫の世代の大学へ行ったり、留学するための資金として使うのもいい。
孫の成長を楽しみにしながら、この国の資本主義を救うことができるかもしれないのが、長期投資の魅力である。
渋澤流は30年という長いスパンでの投資をすすめている。
安定して発展できる企業、志の高い企業、マネージメント能力のある企業など、30銘柄が選ばれている。
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