発見!特B級グルメ(84)焼きサバの棒寿司
この何年も、こんなに駅弁で感動したことはなかった。
秋田から飛行機で羽田空港に着いた。
夜7時。
そこから新宿発8時のあずさに飛び乗る。
曲芸である。
いつもこういうギリギリが好き。
しかも、1分、2分というわずかな時間に、ちゃんとおいしいものを探すのはぼくの特技。
新宿駅南口の駅構内にある「お弁当屋」という店に走りこんだ。
目と目が合ったのが、「焼きサバの棒寿司」。
押し寿司である。
なんとなく瞬間、うまそうと思った。
蓋を開けると、サバが美しい。
大きくて厚い。
福井県の観光土産品最優秀県知事賞を受賞している。
やっぱなと思いながら、すぐに一口ほうばる。
旨い。
ガリと、しいたけの煮汁がしみこんだごはん、焼きサバの味が絶妙である。
口のなかでとけあう。
この時間まで夕飯を食べれなかったので、がつがつと食べた。
写真を撮るのを忘れてしまった。
食い物は味であるはずなのに、うまいものは見た瞬間、何かいい空気を漂わす。
福井県の越前田村屋というところのお弁当が、なぜ新宿駅の南口の売店にあったのかわからない。
いつもその店に行けばあるのかもわからない。
しかし、お土産に買っても損はない。
久々にちょっと遠回りをしても、食べてみようと思う駅弁に出会った。
いい駅弁に出会った、いい余韻を残して、おかながいっぱいになった後、茅野まですやすやと寝込んだ。
写真は、深まりゆく秋の信州(岩次郎小屋からの風景)
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