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2010年1月25日 (月)

この人に会いたい(17)城之内ミサさん

夜明けによく聴いていると書いた(→こちら)、城之内ミサさんに会った。
作曲、編曲、指揮、ピアノ、歌、シンセサイザー、プログラミングを一人でやっている。
ユネスコ平和芸術家として、世界遺産トーチランコンサートをし、世界遺産を守る活動をしている。

以前のブログでも書いたが、パリオペラ座管弦楽団とは親密で、彼女が作曲した曲を音楽界の巨匠ジャン=クロード・プティが指揮をしてくれることになった。
彼女が「フォルテ」と書いたところを、プティは「シャンペンがはじけた音を出して」とオーケストラに指示をしたという。Img_0470
本当に、パンとはじける音がしたという。
譜面に命が吹き込まれる、超一流のものを見ることができたという。

この話を聞いたときに、音楽は右脳で感じるのだが、実は左脳も働かせているということを実感した。
「シャンパンがはじけた音」という指示は、右脳で聞く音楽を、左脳で深めている。
ワインを味わうのは味覚であるが、たとえば、ソムリエはある種のワインを「ぬれた落ち葉」と表現する。
コーヒーの評価をするカッパーというスペシャリストは、「アンズのように」とか果物にたとえることが多い。
五感のなかの聴覚や味覚は感覚の世界であるが、実は左脳で表現することで、さらに微妙な感覚を意識することができる。
音楽を聴覚の右脳だけで聞くのではなく、光や香りを感じたり、あるいは包み込まれ、抱きしめられるような、触覚で感じたりすることはもできる。
五感の一つ一つを分化せずに、クロスオーバーをするときに、芸術は深められていくような気がする。

そんな感想を、城之内ミサさんにした。
納得、と言ってくれた。

城之内ミサさんの「追遠」は、ぼくが夜明けに聞いているせいかもしれないが、光を感じる。
太陽が昇ってくるときの光と、祈りのようなものを彼女の音楽は感じさせてくる。

今、よく聴いているのは07年のアルバム「大地の歌」。
地球のいたるところに夕日が落ち、また日が昇る。
そんな光を感じさせてくれる。

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