若者を大事にしよう
長野県の2月末のデータでは、237人の高校卒業予定者の就職が決まっていない。
全国的にはもっと厳しい状況で、長野県はまだ恵まれているほうだと思う。
長野県では、約8億円の予算を投入して、就職できない新卒者を1年間、研修させてくれた企業に一人あたり330万円を委託費として払う。
その代わり企業は、1年後にその人を正規雇用をするという条件がついているという。
高校を卒業して、社会人としてのスタート地点が、フリーターというのは悲しい。
若者に仕事を与えられないなんて、もう国の形をなしていないのではないか。
もう政権争いなんかしてないで、若者の雇用拡大に全力を尽くすべきではないか。
いくつもやらなければならないことがあることはわかる。
しかし、右も左も新政権も旧政権も、何はともあれ、若者の雇用拡大にいますぐに取り組むべき。
日本の知識人の何割かには、心のどこかに、成長戦略なんていらないという思いがあるように思う。
落ち着いた成熟社会を目指していくことが大事というのはよくわかる。
GDPを7%も伸ばすことは難しい。
しかし、1~2%伸ばしながら、若者の雇用を拡大し、仕事を通して若者に成長してもらう、そういう当たり前の、いい回転を日本はしなければいけないと思う。
豊かな国の日本だったはずが、この20年のリーダーたちの国づくりの失敗で、たいへんな国になったと思う。
怒りながら、日経新聞から5月に出す「ウエットな資本主義」の原稿を書いている。
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