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2010年6月21日 (月)

鎌田實の一日一冊(68)

『いのちの森の台所』(佐藤初女著、集英社)

佐藤初女さんが岩木山のふもとにつくった「森のイスキア」は、ペンションのような不思議な場所。

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迷い、疲れ、救いを求めて訪れる人たちによりそい、再生のきっかけとなるように、食事を振舞う。
映画「地球交響曲第2番」で、多くの人に知られた。

「鎌田實いのちの対話」に出ていただいたこともある。
そのときも、初女さんに無理をいって、おむすびを握ってもらった。
放送当日には、朝7時にはホテルを出発して、会場で打ち合わせやリハーサルがある。
初女さんは朝早くから、おいしいごはんを炊き、みんなのためにおむすびをにぎってくれた。
本当においしいおむすびだった。
なんでなんだろう、よくわからない。

みんな迷いながら、初女さんのところに行き、訥々とした津軽弁の初女爪さんの言葉を聞き、初女さんのおむすびを食べながら、自分を見つめるのである。
なんだかわからないうちに、ちょっと元気になる。
本気になって生きてみようと思う。

初女さんのおむすびもすてきだが、初女さんの言葉もすてき。

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