基地の町を歩く
沖縄に講演に行った。
『沖縄(ウチナー)-抵抗と希望の島』(鎌田慧著、七つ森書館)」という分厚い本を持って、飛行機のなかでキャビンアテンダントに「鎌田先生の本のファンです」なんていわれながら、ところどころで、この本をむさぼるように読んだ。
普天間基地を見た。
滑走路と重なりあうように町がある。
2004年に、ヘリコプターが基地の横にある大学に落ちた。
危険と不安のなかで、沖縄の人は生活している。
辺野古岬の海岸沿いを歩いた。
なんだかわからないが、美しい海をそっとしておいてあげたほうがいいのではないかと思った。
若者と30分ほど立ち話をした。
この海にジュゴンがいるという。
この辺野古岬を囲む3つの地区では、移転反対と移転賛成に分かれている。
いろんな考えの人がいる。
難しい問題である。
それでも、オープンに日本の安全保障をどうするのか議論していかなければならない。
沖縄にどこまで負担をしてもらえるのか。
住民の反対が続けば、アメリカも考えなければならなくなる。
いずれにしても、難しい議論を重ねていかなければならない。
そのとき、美しい海をみながら議論したらいいと思う。
政府は、日米関係を大事にするとしても、沖縄住民の賛成が得られるかどうかが瀬戸際だと思う。
沖縄に背負ってもらうにしても、沖縄の基地全体が、今後10年、3分の1くらいに減らしていくという大きな目標のなかで、移転の問題を考えていく必要があるように思う。
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