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2010年7月10日 (土)

S先生を偲ぶ

西日本にある病院の緩和ケア病棟の部長が亡くなられた。
残念だ。
悲しい。

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S先生は、今年4月まで仕事をなさっていた。
もちろん、すべてわかっていながら、自分のがんの苦しみを横において、患者さんの痛みを和らげようと、必死に働いた。

S先生が、鎌田に会いたいといわれたと聞いて、色紙を贈った。
とても喜んで、大事にしてくれていたという。

その後、いよいよ厳しい状態にあると知らされた。
『よくばらない』(PHP研究所)という本に、S先生の仕事のすばらしさを書いてお送りした。
ぼくの本を胸に抱きしめて、喜んでくださったという。

今日から、日本ホスピス・在宅ケア研究会が鳥取で開かれている。
ぼくはこの記念講演で、S先生にささげます、と話すつもりでいた。
S先生の病院の職員も何人か来るだろう。
しかし、間に合わなかった。

ぼくたちは丁寧に命をみつめ、支え、尊び、そして、いつかぼくたちも、支えられ、看取られ、葬られるときがくる。
それが、人生。
S先生、本当に長い間、ご苦労さまでした。
若くして先生はお亡くなりになりましたが、S先生の医療は消えないと思います。

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