暴力の報復
デヘイシャのパレスチナ難民キャンプは、0.5平方キロメートルという狭いエリアに、12000人が住んでいる。
子どもたちが遊んでいる光景は、ヨルダンやイラクのパレスチナ難民キャンプでみた光景と同じである。
教育も、医療も、水さえも十分ではない。
3000人いる子どもたちは、2つの学校で、20人の教師に教わっている。
冬には、寒さのために多くの人が亡くなっていくという。
アメールさんのお宅を訪ねた。
弟が18歳のとき、西エルサレム側で自爆テロをしたという。
難民キャンプをイスラエルに攻撃されたことが、弟を自爆テロに走らせた。
その報復として、イスラエルにより家をつぶされた。暴力の連鎖は止まらない。
アメールさんも、自爆テロは決していいことではないと思っている。一般の市民を巻きぞえにすべきではない。
しかし、イスラエルがやりたいことをやっていて、それに抵抗できないのが残念だという。
パレスチナ中に広がっている入植地と、それを囲む壁。
壁は、自爆テロを防ぐのに成功しているとイスラエルは言う。
高くそびえる壁をみていると、存在そのものが暴力的に思えてくる。
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