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2010年8月26日 (木)

報告・放射能のまちを訪ねて⑪

若い小児科医の往診についていった。
赤ちゃんが生まれると退院後1ヶ月間、毎週ドクターの往診がある。
若いお母さんの育児相談にも乗っている。
このときは、2歳の男の子が発熱をし、緊急の往診だった。

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放射能汚染地の幼稚園を訪ねた。
このまちでは、子たちを大事にし、教育も熱心だ。

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ある女の子は、両親がアルコール依存症だった。
ベトカではアルコール依存症が多いという。
子育てを放棄された女の子は、ガリガリにやせていた。
しかし、病院のみんなで養育し、ついに小児科のドクターが養子として育てることになった。

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20年前、モスクワの科学アカデミーの教授からこんなことを言われた。

「ドストエフスキーは、子どもの涙はすべての人類の悲しみよりも重いといっています。この国の子どもたちは泣いています。助けてください」

たしかに、「カラマーゾフの兄弟」のなかに、これに近い言葉がある。
子どもの涙は、すべての人類の悲しみよりも重い。

この言葉を何度も反芻しながら、20年間、支援を続けてきた。
一粒の子どもの涙をぬぐうために、ベラルーシの大人も、ぼくたちも必死にやってきたと思う。

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