バルセロナ、そしてお別れ
バルセロナは芸術のまちである。
ミロやダリが活躍した。
ピカソも14歳でこの町にやってきている。
ピカソが10代で初めて個展を開いたカフェを訪ねた。
「4匹の猫」というカフェだ。
ガウディも来たという。
一度廃業したが、100年以上前の建物がそのまま残っている。
バルセロナの旧市街で、イカ墨のパエリアを食べた。
ガウディを堪能した後、出航間際に帰船した。
この日は、イスラエルのドールさんが船を降りる。
ドールはこう言った。
「鎌田さんに会えてよかった。
平和は必ずやってくる。
鎌田さんの言葉を聞いてるうちにそんな気になれた。
パレスチナの人とも仲良くなれた。
ずいぶん迷ったけれど、本当に来てよかった」
「またいつか、必ず会うときがくると思う。
イスラエルとパレスチナは少しずつ、ゆっくりと、仲良くなる。
その途中で、ぼくは必ずイスラエルとパレスチナに行きます。
元気でいましょう」
ぼくはそうあいさつし、再会を約束した。
船は、ジブラルタル海峡を望みながら、北アフリカへと向かった。
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