東エルサレムの旧市街
東エルサレムの周りの難民キャンプをみてまわった後、旧市街に入った。
ここには35000人のパレスチナ人が住んでいる。
東エルサレムは、パレスチナが独立後の首都とみなしているが、イスラエルに実効支配されている。
旧市街には監視カメラが421設置され、イスラエル警察やイスラエル兵が自動小銃をもって威圧的にパレスチナ人を尋問している。
空き家ができると、すかさずイスラエル人が入り込み、そのイスラエル人を警察や軍が守っているという。
旧市街を案内してくれたイスマイルさんは、この旧市街に住んでいる。
彼は、役者で脚本家でディレクターであり、パレスチナの大学へ行けない若者たちに演劇を教えている。
今回のツアー全体のコーディネートをしてくれている33歳のラミーは、NPOパレスチナ・ビジョンのリーダーだが、やはり旧市街に住んでいる。
彼らの案内で、キリストがゴルゴダの丘まで十字架を背負って歩いたというヴィア・ドロローサを歩いた。日本語では、苦難の道などと訳さている。
くねくねとうねる細い道で、イエスが躓いたという場所や人々に話しかけたとされるポイントがあった。
ラミー青年の家は、なんとこのヴィア・ドロローサに面している。
遺跡のような家で、ラミーの両親がパレスチナ料理で大歓迎してくれた。
コロッケのように見えるのは、ファラヘル。ヒヨコ豆で、肉は一切使われていないがとてもおいしい。
写真中央の鶏肉ののったごはんは、マルクーバというパレスチナ料理の代表的な料理。上下ひっくりかえして皿に盛るため、アップサイドダウンといわれる。
そうめんのようなものが入っているスープもあった。
現在はラマダンのため、太陽が沈んだ後に口にできる、胃にやさしい料理が用意されていた。
イエスが処刑された後、埋葬されたという聖墳墓教会もみた。
ユダヤ人の聖地、嘆きの壁や、イスラムの聖地、岩のドームが隣り合う。
この聖地の帰属をめぐっての争いでもある。
もう少し宗教が穏やかになって、譲り合えるようになり、お互いが静かに祈れるような場になれないものだろうか。
東エルサレムの旧市街地は、夜になると人が少なくり、なんとも美しい光景だった。
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