鎌田實の一日一冊(80)
『フクロウ』(宮崎学、メディアファクトリー)
1990年に土門拳賞を受賞した『フクロウ』。
大型本は絶版となっていたが、ハンディ版ができた。
このフクロウの生きる姿を撮った宮崎学を、ぼくは尊敬している。
こんな写真が撮れるなんて、奇跡に近い。
フクロウが獲物をつかむ一瞬、闇のなかで羽を広げるときの理知的な顔、悲しい目、雛を見るやさしい目。
フクロウには神通力があると信じられてきた。
ギリシャでは知恵の神。
アイヌでは森の神。
どれも、納得できるようなフクロウの姿が写し出されている。
この写真集をみた多くの人が、感動するにちがいない。
傑作である。
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明日24日、「わたしが子どもだったころ」(10.50~11.35、NHK総合)が、再々々放送されます。子ども時代のカマタがどんな葛藤を抱きながら、医師になったのか。
ドラマとドギュメンタリーで紹介されています。
見逃した方は、ぜひご覧ください。
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