ウエットな資本主義②
2年前、スイスに講演に行ったり、リフレッシュ休暇で、スイスとイタリアにスキーをしに行った。
そのときはたしか1ユーロ165円。
この夏、ヨーロッパを訪ねたときには、107円くらいと円高ユーロ安がすすんでいる。
PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの頭文字)と呼ばれている国々の経済は崩壊寸前であるが、ユーロ圏のなかでドイツの経済は絶好調だ。
ユーロ安を利用して、日本と同じ工業国のドイツが、かつて円安のなかで日本が輸出しまくったのと同じ状況を呈している。
世界経済は、サブプライムローンで傷つき、浮上しかかったが、また二番底にさしかかっている。
アメリカはじめ、すべての国が輸出に頼って経済的危機から脱しようとしている。
みんな自国の通貨安を目指している。
そのなかで、貧乏くじを引いているのが、円高の日本である。
これを直すためには、日本はもっと輸入をする必要がある。
円高なのだから、輸入のチャンスである。
2割増くらい多く、いいものを安く輸入できる。
余裕がある消費者は、輸入品をもっと買うといい。
そうすれば、円安の状態ができてくる。
ぼくたちは、倹約は美徳という儒教精神を刷り込まれているが、これを変え、お金を回転させないかぎり日本の経済はよくならない。
写真は、岩次郎小屋から見た中秋の名月
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