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2010年11月28日 (日)

久しぶりの快挙

バレーボール女子世界選手権で、日本が久しぶりに3位になった。
1978年のレニングラード大会以来である。
それまでバレーボールは日本のお家芸で、世界選手権でも6大会続けて金か銀であった。

凋落の一途をたどってきた日本のバレー。
その理由の一つを、ぼくはこう考える。
世界選手権なのに世界で持ちまわらず、異常なほど多く日本で開催されてきた。
これでは日本のバレーボールはいつになっても強くならない。
内弁慶になっているのである。
今の日本経済が内向きで、韓国や中国に負け始めているのとまったく同じスタイルである。

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もう一つは応援のあり方だ。
会場にアイドルを入れ、アイドル目当ての若い女の子たちがコンサートのような盛り上がりをみせる。
しかも、ニッポン、チャチャチャとマイクを使って、がなりたてる。
スポーツマンシップとしては、よくないことだ。
日本で開催し、日本だけをマイクを使って応援するなんて、かつての日本人の態度ではない。
外国の敵のプレーでも、すばらしいものがあったときには、味方以上に大きな声援を送ってきたのが日本人がとってきた態度である。

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今回は、マイクを使ってがなりたてるような扇動はみられなかった。
中国のようなおとなげない国になってはいけない。
日本は、強くて、あたたかくて、やさしい国として、凛としていてほしい。

今回の女子バレーは、勝っただけではなく、応援のあり方を含めて、少しはまともになった。
うれしいことである。

写真は、富士見のカフェ「コバ」にて

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