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2010年12月

2010年12月31日 (金)

日本再生の物語

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  (撮影・前田真三氏。許可を得て転載しています)

2011年度の政府予算案が閣議決定した。
一般会計は、史上最大の92.4兆円。
新国債の発行は44兆円。
ばかげた話である。

麻生政権、鳩山政権、管政権と三代にわたって、べらぼうな予算案がつくられた。
3人とも国民にメッセージを発することができなかったため、どんなにお金をつぎ込んでも、日本の経済は明るい感じがしてこない。
お金をドブに捨てるようなものだ。
来年こそは、いい年になってほしいのだが・・・。

どんな政権になっても、再び自民党が政権をとっても、当面10年くらいは、磐石な政権とはならないだろう。
だからこそ、ぼくは応援していかなければならない。
強くて、あたたかくて、やさしい国をつくるには、物語を語ることが必要だと思っている。

2010年の最後のブログには『よくばらない』(PHP研究所)に載せた詩で、幕を閉じたいと思う。

物語をものがたる

物語が語られなくなった
物語は、夢や希望や勇気を与えてくれます
物語が語られなくなったから、
何度経済対策を打っても
この国の景気は動きません
冷たくなった国民の心があたたまっていないからです
この国のリーダーは
この国をどういう国にしたいのか
あたたかな物語を
語らなければなりません

会社の社長はどんな会社にするのか
ものがたらなければなりません
家庭も同じ
どんな家庭にしたいのか、みんなでものがたってみれば
不思議なほど家庭はあたたかくなります
自分の人生をものがたったり
自分の家庭をものがたったり
自分の会社をものがたったり
ものがたることでチェンジがおきるのです
夢と希望と生きる勇気を、きっと取り戻せると思います

丘を見つめてきました
丘には丘のあったかな物語がありました
だれも気がついていない物語がありました

               ◇

一年間、ブログを読んでくださって、ありがとうございます。
アクセス数が200万件に近づいています。

200万件目の人は、諏訪中央病院宛てに「ブログで200万件目です」と書いて手紙をいただければ、ぼくの本にサインをしてお送りしたいと思っています。
閲覧者カウンターにご注目ください。

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2010年12月30日 (木)

死者からの言葉

イタコがいなくなりそうだという。
かつて東北に500人以上いたイタコが、10数人になってしまった。
有名な青森県の恐山では、40人いたイタコが4人になった。

ぼくは以前、2人の父に会いに恐山に行ったことがある。
そのことは『それでも やっぱり がんばらない』(集英社)に書いた。
いちばん年寄りのイタコにお願いした。
口寄せが行われ、育ての父、岩次郎さんが降りてきた。

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「待っていたぞ、よく忘れなかったな。でかした、でかした。極楽にいる。幸せだ」
「丁寧に、人の役に立つように生きなさい。そうすれば来年の春3月にはきっといいことがある。また会いたいな、いつか会おう」

これが、イタコの口寄せだった。
ぼくのなかでは、全部辻褄が合っている。
一つもおかしなことはなかった。
抽象的な言葉なので、だれにでも合うといえばそうだが、ぼくは恐山で本当に岩次郎に会ったような気がした。

自殺した人の遺族の心の傷は深い。
イタコに会うことによって、死者と向き合い、癒されることが多いという。

たしかに、死者の言葉がぼくたちに生きる勇気を与えてくれることはある。
恐山で、実の父の存在も大きいことが、イタコの言葉からわかった。
実父には、実父の理由があった。
ぼくを捨てた後も、ぼくのことを心配している、そんなふうに理解することができた。
イタコの言葉によって、ぼく自身、実父に捨てられたという傷を修復できたのだ。

沖縄には、イタコの口寄せに近い文化が、もっと生活に密着する形で残っている。
来年は沖縄に行って、体験してこようと思っている。

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2010年12月29日 (水)

各誌連載をお読みください

季刊誌「コトバ」の第2号に、「我々はどこから来て、どこへ行くのか」という連載の2回目を書いた。
今年の夏、パレスチナを旅し、憎しみ合う国の間で行われた命のバトンタッチの話を書いた。

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「サンガジャパン」vol.4では、巻頭のエッセイを書いた。
「子どもの涙は人類すべての悲しみより重い」というタイトルで、ドストエフスキーの言葉を引用しながら、チェルノブイリで見た話を書いている。

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現在発売中の「週刊ポスト」では、紅白に初出演のクミコが歌う「祈り」の主人公、サダコが折った折鶴をクミコに見せた話を紹介している(写真は、サダコが折った本物の折鶴で、とても小さい)。

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「日経マネー」では、高齢者改革会議の委員として、1年間かかわって感じたこと、民主党政権の短所を書いた。

民主党は、政権にしがみつかないで、正しいことを一つひとつ丁寧に提案し実現していく実行力が必要だと思う。
だれが政権を取っても厳しい今だからこそ、正しいことをきちんと言い続け、ブレずに一つひとつ説得し、10年後に感謝されるような政策を実行すべきだと思う。

保健医療制度も、大きな視点で日本を捉えていくことが求められているが、政権与党からはそんな感じがしない。
来年こそ、政権与党は根性を入れて、政策を行ってほしいものだ。

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2010年12月28日 (火)

ラジオの反響

明日29日午後2時~、テレビ信州の「報道ゲンバ年末SP」に出演する。
この一年の長野県のニュースを振り返り、3時間の生放送でお送りする。
長野県の人はぜひ、ご覧ください。

先週は、坂田明さんとクリスマスジャズコンサートを行った。
福山でのコンサートは、2000人の会場がほぼ満員。
ぼくの命の話や、坂田さんのミジンコの話、そして、坂田さんと黒田京子さんのジャズに、お客さんたちは大興奮。
坂田明さんの「オンリー・ウーマン」を初めて聴いたが、すばらしかった。
会場は熱気に包まれた。

Sakata

その後のサイン会で、若い女の子が「ファンです」とやってきた。
昨年8月15日のNHKラジオ「10代いのちの対話」で、ぼくと電話で話したという。
それは、ラジオで流れた。
その後、ぼくの講演を聴いたり、ぼくの本を読んだりして、緩和ケアについて興味を持つようになったという。
看護大学にも合格した。
ぼくの『超ホスピタリティ』(PHP研究所)も読んでいて、ホスピタリティのある看護師になりたいという。
なんだかとてもうれしくなった。

8/15は、このところ毎年、ラジオ番組で若者たちと平和や命のことについて語り合っている。
この日は、諏訪湖の花火を見て、夏休みをしたいところであるが、お盆のラッシュのなか、東京に移動して、ラジオに出演している。けっこうきついが、若い人にいい影響を与えているのだとすると、やりがいが見つかったような気がした。

先日の「鎌田實 いのちの対話」の再放送も、再放送なのに150通のファクスが入ったという。
本当に、たくさんの方に聴いていただけて幸せだと思う。

11月に岡山で行われた「鎌田實 いのちの対話」(凛として生きる)は、1/10午前8.33~11.50、NHKラジオ第一で放送される。
ぜひ、お聞きください。

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鎌田實の一日一冊(94)

「哲学する赤ちゃん」(アリソン・ゴプニック著、亜紀書房)

赤ちゃんは世界がどんなものかを知りながら、行動を変えていく。
その変革能力は、ほかの動物よりも高いという。
そして、遊びを通じて実験をし、実験によって得られた結果、世界についての考えを修正していく。
まず、周囲の人たちの心理や性格、感情を学ぶ。
周囲の人たちについて学習しながら、今度は自分の心を学習していく。
想像以上に、赤ちゃんはいろいろな能力をもっているいることが科学的に証明されているのが面白い。

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ぼくは『人は一瞬で変われる』(集英社)という本を書いたが、まさに赤ちゃんは変わり続けている。
もともと人間は、変わるポテンシャルをもっているということである。

赤ちゃんがこれほどまでに複雑な学習をしているとは思わなかった。
赤ちゃんの驚くべき能力に気がつくと、その能力をどう開花させたらいいか見えてくる。

赤ちゃんは現実と非現実をわきまえ、空想している。
物事の因果関係がよくわかっている。
実験し、統計的分析をしている。
人の性格を読み取っている。
人のことを純粋に思っている。
にもかかわらず、大人になるとこれらの能力が発揮されない。
哲学する赤ちゃんの自由な脳が、年とともに退化してしまうのか。
年をとっても、哲学する赤ちゃんの脳を持ち続けていたいものだ。

おもしろい本である。

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2010年12月27日 (月)

岩次郎生誕100年

今年は、読売新聞で「時代の証言者」という連載が行われた。
26回の大型連載のなかで、父・岩次郎のことを書いた回は特に反響があったという。
連載そのものも好評だったため、来年初夏には再編集して、一冊の本にしようと進行中である。
記者が、岩次郎のふるさと、青森にも取材に行き、岩次郎さんのことを知っている人を訪ねてあるいている。

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ぼくは岩次郎のことを「たいへん厳しい父親だった」と書いてきたが、取材をすればするほど、ぼくのことをどれほど愛していたかがわかってきた。

ぼくはこのごろ、あるべき日本人の姿について「強くて、あたたかくて、やさしい日本人」と口にするが、まさに岩次郎さんはその通りの人のように思えてきた。

うっかりしていたが、今年は岩次郎の生誕100年であることに気づいた。
津軽三味線の高橋竹山も、今年生誕100年。
ならば、岩次郎さんの葬儀のとき、すばらしい弔辞を述べてくれた原田泰治さんご夫妻をご招待して、ぼくら家族と一緒に夕食をともにしながら、ささやかな「岩次郎生誕100年祭」をやろうと思った。

場所は、蓼科の三井の森にある「みつ山」というおすし屋さん。
山の中のおすし屋さんとは思えないほど、おいしいおすしが食べられる。

原田泰治さんには、「ドクターカマちゃんのトマト寒天」のパッケージデザインをしてもらった。
来年1月9日に発売される。
泰治さんのお陰で、すばらしいパッケージになった。
そのお礼も兼ねての夕食会である。

写真は、岩次郎小屋から望む、雪の朝の青い空。

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口蹄疫から8か月

日テレnewsevery.2010年12月16日放送。鎌田實の「がんばらない」のコーナー。口蹄疫から8か月、未だ癒えない宮崎の農家を訪ねて・・・。カマタ涙の訳は??

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2010年12月26日 (日)

鎌田實の一日一冊(93)

「仮想戦争-イスラーム・イスラエル・アメリカの原理主義」(レザー・アスラン著、藤原書店)

世界が注目するイスラム世界の論客レザー・アスランが「9.11はなぜ起きたのか」を解き明かしていく。
ムスリムの若者はなぜ、ジハードに引かれるか、わかりやすく分析していく。

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著者アスランのすごいところは、ユダヤ教とイスラム教、キリスト教に深い教養があること。
イスラム、イスラエル、アメリカの原理主義者たちの仮想戦争の実態がこの本で見えてくる。
テロリズムとグローバル化についても書かれている。

仮想戦争は、紛争やテロの社会的、政治的根源にしっかり取りくんでいないために発生する。
この本を読むと、テロをどうやって食い止めるかのヒントが見えてくる。
少なくともアメリカがやってきた対テロ戦争では解決しないことがよくわかる。

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東京の空と海

東京には空がない、と言った詩人がいた。
冬の青い空を携帯のカメラにおさめた。

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空と地平の境に、海があることに気がついた。
江戸時代から、海があることで、この都市は栄えたのだ。

信州からやってきて、東京で仕事をしていると、海を感じることはほとんどない。
海があることを忘れていた。
でも、忘れていただけ。
東京には、空も海もあった。

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夜がやってきた。
目を凝らすと、高いビル群の隙間に、海が見えた。
美しい海だ。

東京の空と海は、美しいことに気がついた。
まぼろしの町を見つけたような気がして、うれしくなった。

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2010年12月25日 (土)

鎌田實の一日一冊(92)

友人の好村兼一君の新しい本ができた。
『武蔵 円明の光』(角川学芸出版)

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巌流島のその後の武蔵が描かれている。
戦いを終わった武蔵のその後をたどるこの小説は、なんとも深みがある。
前作の『行くのか武蔵』(角川学芸出版)の続編で、人間の奥の奥が描かれていて興味深い。
その人間武蔵の描き方は、
好村兼一、見事!
と言うしかない。

作者の好村はフランス在住で、剣道8段という優れた段位をもっている。
パリでフランス人たちに剣道を教えながら、ひとり黙々と素振りをしながら、剣の技を磨いてきた。
不思議な男である。
都立西高時代に一緒に剣道をしたが、みんなを楽しませるおもしろい男であった。
その後、簡単に東大に入り、途中でフランスに渡り、そのまま東大を中退。
なんとも颯爽としている。

好村兼一とのことは、『この道より道まわり道』(潮出版)に書いた。
魅力的な人間である。

ぜひ、時代小説が好きな人は読んでください。
気に入ってくれると思う。

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2010年12月24日 (金)

聖夜は、打ち上げとムサシ

朝起きると、外は雪。
ホワイトクリスマスになった。
夜中に、しんしんと降ったようだ。
朝焼けの八ヶ岳が美しい。

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今日は夜、「ニュースエブリィ」(日本テレビ系、16.53~)に出た後、若いスタッフたちと打ち上げ。
こんなクリスマスがあってもいいだろう。

井上ひさしと蜷川幸雄の「ムサシ」(ニューヨーク、ロンドンバージョン)の映画をホテルで見ようと思っている。
東京へ向かうあずさの中で見はじめたが、おもしろくて止まらない。
今年は、井上ひさしという巨星を失った。
井上ひさしは亡くなったが、井上ひさしがどれほどの演劇をつくっていたのかがわかる。
これは、ニューヨークとロンドンで上映した芝居を映画にしたもので、おもしろい形で映画になったなと思う。

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今夜は、この秋再開業したザ・キャピトルホテル東急に初めて泊まる。
ホテルで「ムサシ」を見ながら、静かに、井上ひさしの世界に浸ろうと思う。

明日25日は、新宿のカタログハウスで14時から、竹下和男さんと2人で食と教育の話をする。
竹下先生は、『空気は読まない』(集英社)に書いた「弁当の日の奇跡」の元校長で、来年2月11日の「鎌田實 いのちの対話」にもゲスト出演していただくことになっている。
おもしろい話が聞けると思う。
興味のある方は、カタログハウスhttp://www.cataloghouse.co.jp/weborder/contact?_P=CE01&_T=CE01&Bnext=SHINJYUKUにお問い合わせの上、おいでください。

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鎌田實の一日一冊(91)

「今、ここに生きる仏教」(大谷光真著、上田紀行著、平凡社)

ぼくは仏教徒。
あまり信心深くないが、育ててくれた父母の仏壇に、できるだけ毎日、手を合わせている。

本願寺住職の大谷光真と、文化人類学者上田紀行は、「癒し」という言葉を日本に定着させた男。
上田は、『生きる意味』(岩波新書)や『かけがえのない人間』(講談社現代新書)、『「肩の荷」をおろして生きる』(PHP新書)などの本がある。

弱い自分をさらけ出して支え合うとか、聞くことの大切さとか、信頼の循環を生み出すためにとか、一言では言えない大事なことがあるとか、新しい宗教のあり方がやさしくわかりやすく展開されている。

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2011年、日本は東洋回帰し、日本らしい新しい生き方をみつける大事な節目の年になっていくだろう。
そのとき、仏教を含めた宗教が、日本人の今後の幸せと関係していくのではないか。
ちょっと役に立つ本である。

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2010年12月23日 (木)

お知らせ

明日12/24のニュースエブリィ(日本テレビ系、16.53~)で、今年の夏、鎌田がチェルノブイリを訪ねたときの模様が放送されます。

放送時間は、17時20分ごろから約10分間。
ぜひ、ご覧ください。

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鎌田のオススメ正月映画

年末年始に公開される映画を20作品ほど見てきた。
このブログでも感想を紹介してきたが、今日は鎌田の「わがまま通信簿」を出すことにする。

「ハーモニー 心をつなぐ歌」「最後の忠臣蔵」「ヤコブへの手紙」は甲乙つけがたい。
Photo_3「ハーモニー」は、号泣度95%。
安作りといえば安作りだが、とにかく泣ける。
「最後の忠臣蔵」は、すぐれたラブストーリー。
最後がちょっと残念だったが、それがなければ最優秀作品だと思う。

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「ヤコブへの手紙」は小品だが、映画好きにはたまらないだろう。

「しあわせの雨傘」は、お正月の明るいムードにぴったり。笑える映画である。

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「アメリア 永遠の翼」も大作。
「シチリア!シチリア!」は、映画ファンにはなんともうれしい作品。
上位10位の「レオニー」までは、どれを見てもはずれはない。

ハーモニー            94点
最後の忠臣蔵          93点
ヤコブへの手紙         92点
しあわせの雨傘         91点
クレアモントホテル        91点
白夜行              90点
デザート・フラワー        90点
シチリア!シチリア!      89点
アメリア 永遠の翼       89点
レオニー             89点
白いリボン            87点
人生万歳!            85点
酔いがさめたら、うちに帰ろう。 84点
チェブラーシカ          83点
ノーウェアボーイ         83点
うまれる              82点
パラノーマル・アクティビティ  80点
プチ・ニコラ            80点
リッキー              80点
エリックを探して         78点

今年の正月映画は豊作。
映画っていいなと思わせてくれる。
ぜひ、正月に1本、劇場に行って映画をみよう!

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2010年12月22日 (水)

鎌田實の一日一冊(90)

「小山明子のしあわせ日和-大島渚と歩んだ五十年」(小山明子著、清流出版)

小山明子さんが新しい本を書いた。
大島渚監督と知り合ってから結婚するまでの5年間に、360通の手紙を交わしたという。
ケンカをして、一時期交流がなかったが、1年ぶりに、大島渚から葉書が来た。
「ぼくもやっと監督として1本撮れるようになりました。だれよりも先にあなたにお知らせしたくて」と書いてあったという。

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そして、結婚。
しかし、小山明子のいばらの道は続く。
結婚式の直前に、大島渚の「日本の夜と霧」が上映禁止になる。
日本が、どこへ進んでいっていいのか、むきになってもがいている時代を象徴するような、大島らしい映画だった。
大島は、松竹を辞めた。

そんな夫婦の50年の物語。
小山明子さんは、大島渚が脳卒中で倒れた後も、健気に大島を支え続けている。

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2010年12月21日 (火)

祈り

笹森恵子さんがアメリカから帰ってきた。
ヒロシマで被爆し、顔中がケロイドになり、アメリカ人のノーマン・カズンズの養女となった人。
東京にあるオーストリア料理のレストラン「カー・ウント・カー」で食事をした。

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もう一人のゲストは、今年55歳で紅白歌合戦に初出場するクミコ。
折り紙を折りながら亡くなっていったサダコの歌「祈り」を歌う。

レストランで、ぼくらの耳元でささやくように「祈り」を歌ってくれた。
すばらしい歌だった。

ぜひ、紅白歌合戦でクミコの歌を聴いてください。

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2010年12月20日 (月)

ワクチン費用を公費で

ぼくの住む茅野市では、子宮頸がんワクチンの無料接種を来年1月から始めることを決めた。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスが原因のため、ワクチンで予防が可能になる。
中学1~3年と高校1年の4学年の約1000人を対象として、希望者に無料接種する。

ワクチンは3回の接種すると4万円前後かかるが、この費用は、国の補正予算を受けて国と市が半分ずつもつ。
また、小児を対象に、ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンも無料で行うことになった。

補正予算が通ってよかったと思う。
残念ながら、日本はワクチン後進国。
これについては、ニュースエブリィで3回ほど話をしてきた。
まずは一歩前進。
日本をもっといい方向に動かしていく必要がある。

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2010年12月19日 (日)

鎌田写真館~雪の朝

明け方、雪景色を朝日が照らし出す瞬間をとらえた。
毎日、朝日は昇るのに、同じ朝日はない。

こんなすごい夜明けを独り占めしていると思うと、なんだか申し訳ない気になる。

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朝4時半に起きて、ひと仕事をすると、空が明るくなる。
冬の朝のリズムはとてもいい。

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2010年12月18日 (土)

ヨーガン レール氏と対談

デザイナーのヨーガン レール氏と対談した。
ポーランド生まれのドイツ人。
「ヨーガンレール」というブランドをつくり、しばらない、ゆるやかなラインの服をつくっている。
東洋を感じさせるようなラインが特徴だ。

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重ね着をするとヨーガンレールの雰囲気がぐんと出てくる。
着心地のいい服であると同時に、環境のことを考えてつくられている。

アメリカやヨーロッパに進出しないのかと聞くと、「アメリカは欲ばりだから嫌い」と明快な答えが返ってきた。
「手作りの範囲でできる販売で十分だ」という。

女性服が多いが、男性の服もある。
ヨーガン レール氏に選んでもらい、マフラーを買ってきた。
今シーズンはこのマフラーをつけて冬を過ごそうと思っている。

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ヨーガンレールから生まれた新しいブランド「ババグーリ」は、生活雑貨も扱っている。
銀の釉薬をつかった焼き物と、スプーンが気に入り、買ってきた。

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2010年12月17日 (金)

鎌田写真館~白樺の小道

10月中旬に訪ねた北海道美瑛町の風景です。

拓真館の周りにある白樺の小道は、楚々とした美しさがある。

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秋のやわらかい日差しが夕暮れを迎え、やがて月が見えてきた。

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拓真館では1月中旬まで、前田真三、前田晃、鎌田實の三人展が行われている。
この風景を体感してみてはいかがでしょう。

これからの季節は、美しい雪景色が見られると思う。

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2010年12月16日 (木)

鎌田劇場へようこそ!(65)

「最後の忠臣蔵」

みんなが知っている忠臣蔵にこんな感動がまだ残っていたのかと思わせてくれる、すばらしい時代劇。
討ち入りの様子は数分だけ。
ほとんど斬り合いは出てこない。

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四十七士の吉良邸討ち入りの後、四十六人が切腹する。
切腹を許されなかった男は、佐藤浩市演じる寺坂吉右衛門。
志士たちの残された家族が路頭に迷わないようにすることと、事実を後世に伝える役を大石から命令されていた。
切腹できなったために、悲しみを持ち続けながら生きていく。
それでも寺坂には、使命があったため、まだ救いがあった。

もう一人、生き残った男がいた。
役所広司が演じる瀬尾孫左衛門。
突然、討ち入りの直前に孫左衛門は消える。
みんなに逃げたといわれる。汚名が続く。
しかし、孫左衛門にはだれにも言えない密命があった。
役所広司がばらしい演技をしている。

死ななかった二人の男の、苦しみのなかで生きる姿がじつにいい。

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2010年12月15日 (水)

鎌田劇場へようこそ!(64)

「デザート・フラワー」

文句なくおもしろい映画だ。
世界的トップモデルになったワリス・ディリーの自伝本の映画化。

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貧しい国ソマリアで、13歳の女の子が金持ちの年寄りのところに嫁に行かされそうになる。
この女の子は砂漠を越えて、逃げていく。
やがて、ロンドンで、世界的な写真家と出会う。
一人の少女が、自分の人生を変えていくのである。
単なるサクセスストーリーではなく、その後、衝撃的な事実が展開されていく。
ぐいぐいとリアルな世界に引き込まれていく。

悲劇的な風習が暴露されていく。
女性器切除という風習だ。
アフリカのイスラム圏を中心に、土着宗教やキリスト教徒のなかでも行われ、1億~1億4000万人の女性が受けているという。
女性性器を切除してもう一回縫い合わせるこの風習は、結婚まで純潔を保障させる男性中心社会の忌まわしい風習である。
低年齢化し、3歳のときに受けた体の傷は、心にも傷を残す。
感染症にかかり、なかには命を落とすことも珍しくない。

国連で廃絶を訴える場面は圧巻。
二重三重に物語が織り込まれる。

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都農町を応援しよう

宮崎県の都農町にボランティアで講演に行ってきた。
口蹄疫の第一号が出た町は、みんな疲れきっていた。
心が壊れそうだった。
宮崎県だけで約27万頭、この町だけで1万7000頭の牛、ヤギ、豚が殺された。

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あまりに悲しい物語があった。
感動的な物語もあった。
埋却地に手を合わせて、ボロボロと泣いた。
上の写真は、再び牛を飼うことを決意した、78歳の男性の牛舎を訪ねたときのもの。

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宮崎は口蹄疫騒ぎで、ほかの物産品も売れなくなり、半値以下になったという。
ぼくは今回、とにかく、宮崎の豚か牛を食べようと思って、カツどんを食べた。

こんなときだからこそ、みんなで宮崎に行き、宮崎のものを買って、応援したいと思う。

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 ↑宮崎の海

明日16日、ニュースエブリィ(日本テレビ系、16.53~)でこの都農町のことを報告する。
ぜひ、見てください。
来年1月には週刊ポストにも書くつもりだ。

まずは明日のニュースエブリィをご覧ください。

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17日はラジオビタミン

12/17(金)の「ラジオビタミン」(NHKラジオ第一、8.30~11.50)に出演することになった。
ぼくが出演するコーナーは、11時過ぎから。
チョコレート募金のことについて話をする予定だ。

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チョコレート募金は、注文受付開始から10日間で5万個を突破した。
順調なすべりだしだ。
昨年買えなかった人はぜひお早めにご注文ください。
電話で注文ができますが、混雑が予想されますので、インターネットでの注文をおすすめいたします。
お問い合わせ、ご注文はこちらまで。

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来週21日、22日は、いよいよトーク&ジャズ・コンサートだ。
鎌田のトークと、坂田明さん、黒田京子さんの熱いジャズを堪能できる一夜。
楽しく、刺激的なトーク&ジャズコンサートになると思う。

21日の呉のほうは、まだ若干、空席がありますので、お近くの方はぜひお越しください。
22日の福山のほうは、ソールドアウト間近。残りわずかなのでお急ぎください。

詳しくはこちらを↓

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-e959.html

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/1222-4849.html

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2010年12月14日 (火)

鎌田劇場へようこそ!(63)

「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」

監督は東陽一。
ドロドロでありながら、こんなドロドロの家族の絆があってもいいかなと思わせてくれるような、さすが東陽一と思わせてくれる映画だ。
だが、「サード」や「橋のない川」、「わたしのグランパ」の東陽一ほどには感動しなかった。

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主人公の戦場カメラマンは、アルコール依存症でなかなか立ち直れない。
アルコール病棟に入院するが、その病棟の患者をぼくの大好きな役者、大久保鷹がほんのちょい役で出ていた。うれしくなった。

原作は、鴨志田穣の自伝的小説。
アルコール依存症の治療中に腎臓がんが見つかり、亡くなった。
ちょうどこのころ、鴨志田さんのパートナーで超売れっ子の漫画家、西原理恵子さんとNHKの「つながるテレビ@ヒューマン」という情報番組で、2度ほどご一緒したことがある。
この人が持っている空気は、薄っぺらじゃない。
何層にも重ね合わせたような複雑で不思議な空気を持っている人だと思った。

映画は、ドロドロから、最後はうるうる、じゅわーっと来た。

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悠里さんとどじょう

先日、大沢悠里さんのラジオに出演した。
イラクの病気の子どもたちを救うチョコレート募金の話をしたら、ものすごい数の注文が寄せられた。
昨年は1秒間に3000アクセスという記録をつくったが、今年もそれに匹敵するくらい。
電話回線を4回線にして対応したが、5日間ほど電話は鳴り止まなかった。

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先月発売した『人は一瞬で変われる』(集英社)の話も取り上げていただき、売れ行きがぐんと伸びた。
大沢悠里さんの力は、恐るべし!

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その大沢悠里さんと、ラジオの後で食事をすることになった。
「どこに行きたい」と聞かれ、思わず「どじょうが食べたい」とリクエストしてしまった。
どじょうは、久しぶり。
初めて行ったときには、どじょうが怖くて、見るのもつらかったのに、どうしたわけか、また食べたくなってしまうのだ。

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そんなわけで、どじょうの駒形へ。
柳川もいいが、丸のまま、骨がついているどじょうがいちばんおいしい。

どじょうと、大沢悠里さんから、たくさんの元気をもらった。

写真は、大沢悠里さんたちとどじょうの駒形で。

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2010年12月13日 (月)

鎌田劇場へようこそ!(62)

「シチリア!シチリア!」

ジュゼッペ・トルナトーレ監督は、「海の上のピアニスト」や「ニュー・シネマ・パラダイス」の名監督である。「マレーナ」という映画もぼくは好きだった。

トルナトーレ作品は、臭いが同じ。
今回も自分のふるさとシチリアを、美しい画像で綴っている。

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激動のイタリア、ファシズムが権力を握るなど、漂流する政治のなかでの、あたたかな家族の絆の物語である。
「ニュー・シネマ・パラダイス」で感動した人は、その監督がいま何を考えているのかを知ることができる作品だ。

それにしても今年の正月映画は豊作である。
おもしろい映画が多い。特徴がある映画が多い。
個性的な映画が多い。
「シチリア!シチリア!」は映画好きにはきっとたまらないだろう。

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在宅療養をあきらめない

東京都がアンケート調査を行った。
在宅で療養したいという人が34.6%を占め、そのうちの62%は自宅での療養は難しいと考えている。
在宅を希望している人が3人に1人いるのに、そのうちの3分の2の人たちはあきらめているのだ。

理由はいくつもある。
自宅が狭い。
介護する人がいない。核家族化、少子化の現代では、介護の交代要員はなかなか望めない。
往診をしてくれる医師がそう簡単に見つからないのも問題だ。

しかし、最近は次第に在宅医療に取り組む医師も多くなってきた。
突然、状態が変わったときに、夜中でも来てくれる医師もいる。
あきらめずに、地元のケアマネジャーに相談してみると、いい情報をつかむことができると思う。

介護保険の訪問介護や訪問看護も十分とはいえないまでも、ずいぶん充実してきた。
ときどきショートステイなどを利用しながら、上手に在宅療養を続けている人も多い。
うまく方法を考えれば、在宅療養をあきらめなくてもよくなる。

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65歳以上の人口は2900万人。
特養待ちが42万人いるという。
みんなが施設を希望しても、入ることができない時代になった。

諏訪中央病院では、現在15人の医師が100人の在宅の患者さんを診ている。
15人の医師は、決して病院から強制されてやっているのではない。
在宅医療に興味をもつ若い医師は実はとても多く、チャンスさえあれば、自発的に在宅医療に取り組み、その深さやおもしろみを体得していく。

在宅診療部の部長である高木先生は、在宅医療の目標を「その人がその人らしい生活ができるようにしてあげること」と言う。
在宅で療養している患者さんという視点よりは、「病気をもっている生活者」としてみている。
そして、自宅で生活している本人や家族に、どれだけ安心感を持たせられるかが大事だという。
なるほどなと思った。

脳卒中や末期がんなどになっても、自宅で暮らしたいという人がいるならば、それを叶えられる国にしたいものである。

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2010年12月12日 (日)

鎌田劇場へようこそ!(61)

「アメリア 永遠の翼」

世界で初めて大西洋を横断飛行した女性のかっこいい生き方の実話。

主演は、アカデミー主演女優賞を2回も取っているヒラリー・スワンク。
夫役はリチャード・ギア。相変わらずかっこいい。

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空を飛ぶためにはお金がかかる。
お金を稼ぐためには、コマーシャルも出ざるを得ない。
自分の夢のために、なんでもやる。すごいバイタリティーである。
世界で初めて大西洋を横断した後も、次々に新しい冒険に挑んでいく。

アメリアは、ついに世界一周に挑む。
だが、燃料補給のために、長距離を飛べなかった時代。
世界一周飛行のさなか、小さな島を探すが見つからない。
アメリアは飛行機もろとも行方不明となり、伝説の人となった。

夢とか、愛とかを真正面から語る映画である。
「口先だけの人生なら死んだほうがまし」とアメリアは言う。
かっこいい生き方である。
かなりいい線行っている映画だと思う。

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鎌田写真館~美瑛の丘

10月中旬に訪ねた北海道美瑛町の写真を以前ご紹介したところ、たくさんの方から美しいと言われました↓。

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-f598.html

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-21c2.html

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-b44a.html

まだまだ美しい美瑛の写真がありますので、ご紹介します。

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秋の空と、黄色いひまわりが見事なコントラストを作っています。
この後、ひまわりは刈られて、美瑛の丘は冬支度を始めました。

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曇り空の下、丘の上の作業小屋に、夕日が当たり、はっと息をのみました。

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2010年12月11日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(60)

「ヤコブへの手紙」

12年間、刑務所暮らしをしてきた女が教会にやってくる。
仕事は、目の見えない牧師ヤコブへの手紙を読み、口述筆記をすることである。
女にとって、退屈な仕事で面白みを感じない。

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次第にヤコブ牧師のもとに手紙が来なくなる。
悩みを相談してくれる人がいたことで救われていたヤコブは、生きる意味を見失う。
心と体がつながっているのか、生きがいを失ったヤコブは急に老けていく。

そんなとき、ヤコブへの最後の手紙が届く。
ドンデン返しである。
まさかと思われるようなエンディング。メチャメチャ感動した。

数々の賞を受賞しているのもうなづける。

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札幌はスープカレーと魚で

札幌に行ってきた。
最近、札幌に行くと必ずいく定番がある。

昼ごはんは、スープカリー専門店ガラクだ。
札幌にはいくつもスープカレーの店があるが、ここのが最高にうまい。
とんこつと鶏がらを2日間じっくり煮込んだスープに、香味野菜や昆布や煮干の和風のだしを加え、どこにもないジャパニーズなカレーに仕上げている。
トマトや洋酒など、隠し味がいくつかあるようだ。
今回は、チキン野菜カレーに、納豆とあぶりチーズをトッピングした。
むちゃくちゃおいしかった。

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夕飯は、きょうど料理亭杉ノ目のおいしい魚を食べに行く。
この杉ノ目は、かつて小樽にあったキャバレー現代のオーナーの息子さんが経営している。
ぼくがキャバレー現代にほれ込み、本に2回書かせてもらったのが縁で、札幌に行くと寄るようになった。

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札幌でいちばんおいしい魚を食べさせてくれる。
この日は、杉ノ目のおかみさんがやっている傾聴ボランティアの人たちとお酒を酌み交わした。

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2010年12月10日 (金)

鎌田劇場へようこそ!(59)

「ハーモニー 心をつなぐ歌」

実話から生まれた女子刑務所合唱団の物語。
泣きながら見た。
ひと泣きしてもう大丈夫と思うと、再びどっと大泣きさせられた。

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主人公を演じるキム・ユンジンがすばらしい演技をしている。
ヘッドロックをした相手を死なせてしまった女子プロレスラーなど、周りの女優さんたちがみんな個性豊かで魅力的。
韓国の映画は怨恨を感じさせる映画が多く、ちょっと食傷気味だったが、この映画は違う。
ジメジメしていない映画。暗くない映画。
人間のすばらしさが見えてくる。
ドンデン返しもある。
楽しくて笑って泣ける映画である。これぞ映画だと思わせてくれる。

映画そのものを楽しみながら、死刑について考えさせられる。
死刑に関して、止めるべきと思ったり、最近のように凶悪犯罪が多いと死刑という刑罰が必要と思ったり、ぼく自身のなかでも考えが揺れている。
だが、この映画を見ると、死刑という刑が、本当に適当なんだろうかと考えさせられる。

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舞台と韓国料理

小山慶一郎君が主演をつとめる舞台「0号室の客~帰ってきた男」を観てきた。
とてもおもしろかった。
観客があふれていた。
ジャニーズのアイドルだから当たり前かもしれないが、彼のファンの数はうなぎのぼりに増大しているように感じる。
誠実で、好青年で、一生懸命芝居のトレーニングに励み、歌の練習をしている。
大したものだなあと感心する。

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舞台を観にいく途中で、新大久保のコリアンタウンに立ち寄った。
駅の近くには、韓国料理店が何百軒と並んでいる。
春雨炒めと、牛のテールと背骨を煮込んだスープを食べた。
むちゃくちゃおいしかった。
韓国料理、大好き。

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2010年12月 9日 (木)

鎌田劇場へようこそ!(58)

「レオニー」

才能豊かな女性レオニーが波乱万丈の人生を送る。
その人は、彫刻家でデザイナーのイサム・ノグチを育てた母親。

かつて酒田の美術館に行ったときに、イサム・ノグチの作品をたくさん見たが、とても優れた芸術家だと思った。
ぼくの家にはイサム・ノグチがデザインしたガラスのテーブルが二つ、サンルームと応接室に置いてある。とても気に入っている。

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14歳のイサム・ノグチが一人アメリカに帰り、医学の道に進もうとする。
そのとき、母レオニーは、「あなたは芸術家になるために生まれてきたのよ」と諌める。
母を愛するイサム・ノグチはその言葉に従い、世界のイサム・ノグチとなった。
天才を育てた母親の一つの形が見えてくる。

「折り梅」の松井久子監督の傑作である。
女性監督ならではの美しい光景が随所にあって、心が和む。
中村獅童とエミリー・モーティマーが桜の咲く日本で会うシーンは、詩情にあふれている。

レオニーは若いころ、退屈な人生を批判している。
波乱万丈すぎる人生はつらいことも多かったが、レオニーにとってはおそらく満足な人生だったのではないかと思わせてくれた。

                     ◇    ◇    ◇

鎌田のオススメお正月映画を紹介するため、このところ、年末年始に公開される映画を20本以上観ている。
これからしばらく、映画情報を連チャンでご紹介していきたいと思う。
そのうち、オススメ度点数なども発表しますので、お楽しみに。

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晩秋の奈良

京都、奈良の今年の紅葉はなかなか美しかった。
東大寺の周辺を歩いた。

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平城宮。
いにしえの奈良のみやこがあったところだ。
朱雀門から、大極殿が遠くに見える。
朱雀門の上の空が青く、なんとも美しい。

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唐招提寺は、中国からやって来た鑑真和上が開いた。
凛とした美しさが漂っている。

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どうだ、すごいだろうと思わせるのではなく、静かな美しさが唐招提寺の魅力だと思う。
ぼくがこのところ繰り返し言っている「強くて、あたたかくて、やさしい」、そんなキャッチフレーズが似合うお寺だ。

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2010年12月 8日 (水)

JVCシンポジウム「わたしはここで生きている」

1980年にインドシナ難民の救援を機に発足した日本国際ボランティアセンター(JVC)の30周年を記念するシンポジウムで、鎌田が、基調講演およびパネルディスカッションを行います。一緒に平和について考えてみませんか・・・。参加ご希望の方は、お早めにお申込みください!

日本国際ボランティアセンター(JVC)
設立30周年記念シンポジウム

「 わたしはここで生きている 
     紛争、貧困、エイズを超えて― 」

日にち:  2011年1月29日(土)
時間 : 14:00~17:00(13:30開場)
会場 :  昭和女子大学
定員 :  250名(要申込)
参加費: 1000円(JVC会員、マンスリー募金者は無料)
主催 : 日本国際ボランティアセンター(JVC)

<お申し込み>

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)
 TEL:03-3834-2388
 FAX:03-3835-0519
 E-mail:info@ngo-jvc.net

<プログラム>

■第一部■(14:00~14:45)

【基調講演】
平和をつくるための人と人のつながり(鎌田實)

どんな状況にあっても、誰もがその人らしく輝いて生きていける―。
命に向き合う現場から、人と人の支え合いが生み出す力、戦争で命が脅かされることのない平和への思いをお話します。

■第二部■(15:00~17:00)

【パネルディスカッション】※通訳あり
わたしはここで生きている

パネリスト:
 鎌田實

 セリーナ・ムラバさん(南アフリカ:HIV陽性者グループリーダー)

 マナ―ル・アルアッザさん(パレスチナ:難民キャンプ女性グループリーダー)

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雪の季節到来

今朝4時半に起きて、カーテンの向こうを見ると、白いものが反射していた。
雪だ。

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いよいよ本格的な冬が、岩次郎小屋にやってきた。
雪が降ると、世界が静寂につつまれる。
雪が大好き。
今季はいっぱいスキーをしたいなあ。

写真は、薄っすらと雪が積もった岩次郎小屋のデッキ

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今年は手帳カバー

鎌田の本を読んでくださっている方が、5年ほど前から、毎年パッチワークキルトの作品をくださっている。
その年、ぼくが出した本や、ぼくが訴えたいことをイメージして、ほのぼのとあたたかい作品を作ってくれている。

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この大作で労作のパッチワークキルトは肌触りもよく、ぼくの小さな孫が遊びに来たときには、この上で遊ぶ。
敷物にするのは、なんとも贅沢なのだのが。

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今年は、手帳カバーを作ってもらった。
本のカバーにしてもよいのだが、とても気に入ったので、ぼくのスケジュール管理をしている手帳に使うことにした。
すでに使い始め、外出先でこのカバーのついた手帳を広げると、みんながかわいい、かわいいと好評だ。
インタビューや対談のときにも、話がはずむきっかけになる。

みんながにこにこ顔になる作品。
本当にありがとう。

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2010年12月 7日 (火)

癒しのコンサート&ほろ酔い勉強会

12/12、諏訪中央病院でコンサートがある。
信州大学医学部室内楽団の医師や医学生たちが、ボランティアで癒しのコンサートをする。
カマタは、ちょうどこの日、宮崎県の口蹄疫で苦しんだ人たちの心の応援に行くため、参加できないが、きっとすてきなコンサートになるに違いない。
「イン・ザ・ムード」や「秋桜」などが演奏されるそう。
お気軽に聴きにきてください。

詳しくは↓

http://www.suwachuo.jp/top_etc/osirase/concert/con_1212.html

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また、諏訪中央病院では、今年度のほろ酔い勉強会がスタートする。
第一回は、12/15午後2時~、山梨大学医学部の武田教授が前立腺の病気について話す。
前立腺や膀胱のがん、前立腺肥大症でお悩みの方、おしっこのことでご心配のある方はぜひ、ご参加ください。
ためになる話が聞けると思う。
鎌田も聴講するつもり。

詳しくは↓

http://www.suwachuo.jp/HP_jyouhou/horoyoi_H22.html

写真は、6日早朝撮影。

朝6時半、突然、空がピンク色に輝きだした。
朝焼けである。
外はものすごく寒い。
空気がピンと張り詰めている。
八ヶ岳に雪が降った。
その八ヶ岳の黒い影の上に、ピンク色に染まった雲がたなびいている。
生きているって、すばらしい。
そう実感できる、至福のときだった。

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鍋焼きラーメンとかつおのたたき

高知県の須崎市には、50年前から鍋焼きラーメンというのがある。
ニュースエブリィ(日本テレビ系)で、小山慶一郎君がリポートし、ぼくはスタジオで食べた。
スタジオで食べたものは、実はあまりうまくなかった。
どうしても、現地で食べたいと思った。

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先日、須崎を訪ねた際、念願が叶った。
スープは鶏がらのしょうゆベース。
ちくわとネギが入って、生卵が落とされている。
土鍋に入っているために、ラーメンが冷めず、最後まで熱々で食べられるのがいい。
細めんだ。
須崎市内には、鍋焼きラーメンを出す店が40軒ほどあるという。

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かつおの本場なので、かつおのたたき丼も食べた。
店先でわらであぶっている火が見える。
焼きわらで作ったかつおのたたきの上に、ネギがたくさんかかっていて、実においしかった。
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道の駅にあるレストランとれた亭で、鍋焼きラーメンは630円、かつおのたたきどんは950円。
おなかいっぱいになった。

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絶景というレストランでコーヒーを飲み、そこから見た海が本当に絶景だった。
高知は、坂本龍馬ブームで観光客が倍増しているという。
いいことだ。

みんなが出歩いて、心をあたたかくしながら、元気になることが大事なのだ。

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2010年12月 6日 (月)

鎌田写真館~夕景、刻々

本日6日、夕やけを見ました。
岩次郎小屋も、真っ赤に染まりました。

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鎌田實の一日一冊(89)

『ジョン・レノン』(タッシェン・ジャパン)

ジョン・レノンが生まれて、今年で70年になる。
少年時代のジョン・レノンを描いた「ノーウェアボーイ」という映画を見て感動した。
ジョンには、二人の母親がいた。
複雑な状況のなかで、ジョン・レノンがジョン・レノンになっていく。
その後、ビートルズとして一世を風靡し、ソロ活動をはじめ、あの凶弾に倒れるまでの彼の人生を整理したくて、この本を手にした。

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写真を中心にした本である。
ジョン・レノンは、詩人であり、ピアニストであり、ギタリストであり、作曲家であり、歌手であり、平和運動家であることがよくわかった。
イギリスでもアメリカでも、不器用な生き方で、ぶつかりあい続けてきた。
摩擦がないときなんてない。
空気を読むことを世の中は要求するが、彼は空気なんて読まなかった。

ここのところ、ぼくは毎朝、イマジンを聞いている。
大胆な生き方をしながら、これほど繊細な人間はいないと思う。

以前、ニューヨークに行ったとき、街角で売っていたジョン・レノンの写真を買ってきた。
その写真を、隠れ家の書斎に今も飾っている。

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2010年12月 5日 (日)

鞆の浦はまた雨だった

尾道で講演した後、ベラビスタ境が浜に泊まり、休養をとった。
ここの景色とホスピタリティーは本当にすばらしい。

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海岸沿いにはカフェマリーナというすてきなカフェがある。
ぼくがはじめて泊まったときは、夜遅くホテルに着いた。
夕食をとっていないことを知ったカフェの女性が、シェフと相談して、サンドイッチを用意してくれた。そのホスピタリティーに感激し、このホテルが気に入ったのだった。
それ以来、何度か訪ねているが、久しぶりに再会した。
この日飲んだベトナムコーヒーもおいしかった。

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その後、鞆の浦のまちを歩いた。
蔵を開けてみせてもらったが、何にも使われていないのは、もったいないなと思った。
喫茶店にもホールにもできそうだ。
街づくりを推進するNPOが運営する御舟宿いろはで昼ごはんを食べた。
ここは、龍馬が紀州藩と話し合いをした場所といわれているが、その建物が見事によみがえっている。

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鞆の浦に来たからには、喫茶店セラーノに寄った。
ここからの景色は、本当にすばらしい。

ぼくが行ったときには、神戸から来た客や地元の客、なぜか包丁を砥ぎにきたおじさんなど、おもしろい客でにぎわっていた。
ここでは、鎌田の絵本『この国が好き』(マガジンハウス)をたくさん売ってくださったり、12/22の福山のコンサートのチケットを70枚も売ってくださったり、坂田明さんのCDを販売してくれくださっている。

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自然や平和を守りながら、おいしいコーヒーをいれてくるセラーノ。
オーナーが、晴れたら鞆の浦を舟で一周してくれるという約束をしているが、いつも鞆の浦は雨。
今日も、鞆の浦は雨だった。

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2010年12月 4日 (土)

12/11はボランティア講演

12/11は、宮崎県都農町で講演をする。
宮崎県の方は、ぜひ聴きに来てください。

宮崎県は口蹄疫でつらい思いをした。
都農町も、ひづめのある動物は全頭殺処分した。
みんな、心が疲れていると思う。
何とか応援をさせてもらいたいと思い、ボランティアで講演させていただくことになった。
タイトルは「困難な時をどう生きるか」。

詳しくはこちらを↓

http://www.town.tsuno.miyazaki.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=56

都農町のことは、16日のニュースエブリィ(日本テレビ系、16.53~)でも取り上げる。
宮崎県の口蹄疫の被害にあった方たちの応援団になりたいと思っている。
ぜひ、ご覧ください。

また、12/25は、全国の学校に広がる「弁当の日」を推進した竹下和男元校長と鎌田との講演がある。
会場は、新宿・カタログハウス。
「弁当の日からみる食の力」をテーマにした感動的な話になると思う。
詳しくはこちら↓

http://www.cataloghouse.co.jp/weborder/contact?_T=CE01

ぜひ、聴きに来てください。

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尾道の新名物?

尾道市を講演のため訪ねた。
尾道市には、宮崎県延岡市と同じように地域医療を守る条例がある。
延岡市の条例は、医師不足のために地域医療が崩壊に瀕したためにつくられた。
尾道市は、病院も充実しており、開業医たちとの連携も密で、尾道方式の在宅ケアや在宅の看取りが充実している。
厳しい状況だが、救急医療もよその土地に比べればいいほうだ。
その豊かな地域医療を上手に使って、その人がその人らしく生きるためにどうしたらいいか、講演をした。

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尾道市の山間部には、公立みつぎ総合病院がある。地域包括ケアが日本で屈指の地域でもある。
都市部には、尾道市立市民病院やJA尾道総合病院などがあり、それらを中心にしながら、志の高い開業医が充実した地域医療を展開している。
農山村型のモデルと都市型のモデルが一つの市のなかに共存しているというのがおもしろい。
とても勉強になる。
みつぎ総合病院には山口先生というカリスマ医師が、尾道市の都市部には片山先生というすぐれた医師がいる。

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尾道は、朝ドラの「てっぱん」ブームでわく鉄板焼きや尾道ラーメンだけでなく、風景もきれいで、志賀直哉ゆかりの文学の香りのする町、映画の町でもある。
そして、新しいスタイルの地域医療が、新名物になるのかもしれない。

上の写真は、志賀直哉の旧居近くにある喫茶「帆雨亭」から望む海。
ここで、ぼくの本の大ファンだと、たいへんな歓迎を受けた。

真ん中と下の写真は、小津安二郎が「東京物語」を撮るときに泊まった竹村家という旅館。伝説の女優・原節子が泊まった部屋に泊まらせてもらった。

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2010年12月 3日 (金)

諏訪中央病院のカレンダー&ハガキができました

諏訪中央病院の四季折々の庭を写した美しい絵葉書と来年のカレンダーができました。

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ご購入は諏訪中央病院・売店へ・・・

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鎌田實の一日一冊(88)

『終末期患者からの3つのメッセージ』(大津秀一著、ユナイテッド・ブックス)

週刊朝日で、大津さんの「死ぬこと」の特集が何回か続いた。
「死」がいま、ひとつのブームになっている。
今月号の中央公論の特集も「死」。鎌田も、死ぬまえにどんなことをしたいかを語っている。
週間ポストでも死を取り上げた。

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大津さんのこの本は、死が遠くなった世界で、自分たちの生活のなかに死をどう取り入れていくか語り、死をどう受け止めていいかがうまく書かれている。
前作『死ぬときに人はどうなる10の質問』(致知出版社)以降、たくさんの名著から引用しながら、死とは何かを解きあかしている。
でも、ぼくは、先人たちの死の文章を並べるよりも、大津さんがかかわった患者さんのエピソードのほうに興味をそそられる。
『死ぬときに後悔すること25』(致知出版社)の出版のときには、月刊がんサポートで対談した。
なかなか好青年である。

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2010年12月 2日 (木)

土曜の朝は、永さんのラジオ

12/4の「土曜ワイドラジオ 永六輔その新世界」(TBSラジオ、午前8.30~)に出演することになった。
ぼくの登場時間は、9時から30分間の「話の特集」コーナー。
プロデューサーいわく、「永さんは、たいへん元気になられました。鎌田先生、逆襲されますよ」。
脅かされてしまった(笑)。

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先日、永さんから葉書が届いた。
自動車事故に遭って、そのショックで、逆に具合がよくなったという。
まさかそんなことはあるまいが、葉書には元気な字が躍っていた。
この1、2年は、文字が小さく、か細くなっていたが、以前のような力強い、バランスのとれた元気な字になっていた。
永さんを取り巻く何人かの医師の一人として、うれしいかぎりだ。

永さんは、JIM-NETで行っているチョコレート募金を親身に応援してくれている。
本当に、ありがたいこと。
ご自身の体調が優れないときも、自分の代わりにピーコさんに、諏訪中央病院看護専門学校の文化祭の講演を頼んでくれた。
ピーコさんは、その講演で、ステキなシャンソンをアカペラで歌ってくれた。
それだけでも大サービスなのに、ピーコさんの個展では会場にJIM-NETのポスターと募金箱も置いてくれた。
ピーコさんのやさしい応援。そのきっかけは、永さんがつくってくれたのだ。

すっかり元気になった永さん。
永さんが鎌田をどういびるのか、それを鎌田がどう跳ねのけるのか。
永さんと鎌田の楽しい対決を、どうぞお楽しみに!!

写真は、岩次郎小屋から望む山並み

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チャリティ・トーク&ジャズコンサート@呉市

 

<チャリティ・イベントのお知らせ>
鎌田實のトークと、坂田明・黒田京子が奏でる熱いジャズで、すてきなクリスマスを過ごしませんか。チケット絶賛発売中!

チケットのご購入は呉市文化ホール TEL:0823-25-7878

日時: 12月21日(火)18:30~ 

会場: 呉市文化ホール (TEL:0823-25-7878)

料金: 全席自由3,000円・ペア券5,000円
     (収益金は呉市の福祉事業に活用)

出演: 鎌田實(語り)・坂田明(サックス)・黒田京子(ピアノ)

主催: トーク&ジャズコンサート実行委員会

共催: 呉市

後援: 呉市社会福祉協議会
     中国新聞呉支社
     中国放送
     新老人の会広島県支部呉ブランチ

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「死」がブーム?

中央公論12月号に、医師としてたくさんの死をみてきた話を書いた。
スイスで出会った肝臓がんの男。
もう一人は、八ヶ岳に別荘を持つ、ある大企業の重役だった男。
どちらもスキーが好き。同じ70歳代で、がんの末期だった。

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一人は、死ぬ前にもう一度滑りたいと、スイスを訪ねも一日一本、じっくりとスキーを楽しんだ。
もう一人は、死ぬ前にパラレルでゆっくりと滑りたいと夢をもっていたが、その夢を果たすことはできなった。
だが、10人の仲間が10個の雪だるまを作って、病院にやってきた。
男は、滑ることはかなわなかったが、とても満足そうだった。

一人はスキーができて、一人はできなかった。
けれど、ともに満足することができたのだ。

ぼくもスキーが好き。
もし、自分の最後が見えてきたとき、ぼくももう一度、スキーをしたいと思うだろうな。
そして、坂田明のジャズ「ひまわり」を聴きながら、サンキュー・グッバイといえたらいいなと思っている。

このごろ死を取り上げた特集が多い。
死をテーマにした原稿や取材をたくさん依頼されている。

近々、死をテーマにした本を書いてみたいと思いはじめている。

写真は、諏訪中央病院の紅葉(11月上旬)。真っ赤に染まって、見事に散っていく。

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2010年12月 1日 (水)

ラジオ出演・バレンタイン募金のお知らせ

12月2日(木)、 『大沢悠里のゆうゆうワイド』(TBS 放送時間:午前8時30分~午後1時) に出演します。

出演は10時半くらいまで。ぜひお聞き下さい。

Choco

イラクの病気の子ども達へ薬を送るために、バレンタイン・チョコの販売が12/1より始まった。

イラクの白血病の女の子が描いた絵をデザインしたおしゃれな缶に、六花亭のハート型のチョコレートが5つ入って、3つの味が楽しめるようになっている。

さしあげる側の哲学を感じさせ、もらる側もうれしくなるような、おいしくてかわいいチョコレート。クリスマスの贈り物や、ちょっとした御礼、そしてバレンタインの究極の義理チョコにいかがですか。

昨年も、悠里さんの番組で紹介させてもらい、あまりの反響の大きさに、電話がダウンしてしまった。なんと1秒間に3000件のアクセスがあり、NTTも驚いていたという。

ピー子さんもいろんなところで応援してくれるといってくれた。
ありがたいことだなあと、感謝している。

木曜日に出演するのは初めてだが、「ニュース・エブリィ」でご一緒している陣内さんが、悠里さんのサポート役とのこと。楽しみだ。

「人は一瞬で変われる」のスタートも好評のようだ。
悠里さんがどんな風に感じてくれたか、お話してみたい。

お互いにうまく時間が合えば、久しぶりにどじょうを食べに行こうかと話している。恐怖のどじょう談義も繰り広げられるかもしれない。

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秋の飛騨高山(下)

飛騨高山には、親戚付き合いをしている山田春慶店があるので、年に2~3回訪ねている。
伝統工芸の飛騨春慶を扱う店で、よく観光雑誌などでも紹介されている。
古い春慶はとてもすばらしいが、山田英俊さんの新しい感覚の紅春慶などもなかなかの魅力である。

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山田さんに、料理旅館飛騨こまくさを案内してもらった。
とても手の込んだ料理だった。
春は山菜、夏は地鮎、秋はきのこと、地元の材料を使っている。

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特に、ゴマ豆腐は絶品。
富山から仕入れたという魚も抜群にうまかった。
味付けごはんも、実にいい味だった。

高山の秋を満喫した一日だった。

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