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2011年2月 5日 (土)

財政の健全化を

政府は、2020年度のプライマリーバランスが23兆2000億円赤字になると予測した。
たしか2020年には黒字化を目指していたはずなのに、である。

現在、日本は832兆円以上の赤字を抱えている。
もちろん、国はお金がないが、国民はお金をもっているので、国債を買う力が国民にあるうちは国家の破綻にはならないだろう。
だが、一つに、借金が1000兆円を超えたときには、世界から見放される可能性がある。

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おそらく今のまま借金を重ね、ばら撒き予算を行っていると、2015年には1000兆円を突破する。
4年後だ。
かなり危機的な状況が、すぐ目の前にやってくる可能性がある。

子ども手当て2兆2000億。
農家の戸別所得補償9000億。
これだけの厳しい状況のなかで、お金を有効に使うには、国がよくなっていく物語が語られなければならない。
物語のないところでいくらお金をつぎ込んでも、ばら撒きにしかならない。
そこのところに、政府の無能さを感じる。

二国間の自由貿易協定でも、TPPでもいいのだが、貿易立国として自由化しながら、農家を守るために、たとえば1兆円を使うという物語を語ってほしい。
子ども手当ても、しかり。
国民全体はなんとも冷ややかだが、子育てをしているお母さんたちからも、大歓迎されているとは思えない。

経済は魔物である。
経済の半分は、心が支配している。
その心の部分を動かすのは、政治家の仕事である。
まるで、数字を動かすのが政治家の仕事のように思いこんでいるところに、この10年間の政治家たちの無能さを感じてしまう。

今までも、すぐれた政治家たちは国民の心を揺さぶるような演説をしながら、国家を動かしてきた。
国民の心を感動させ、納得させる必要がある。
小泉さんのやったことは好きではないが、小泉さんは、国民の心を揺さぶる能力があった。
国民の心を揺さぶる政治家が出てきてもらいたい。
小沢さんは、能力はあるかもしれないが、国民の心を揺さぶることはできないだろう。

菅さんは、この国をどういう国にしたいのか物語を語らなければならない。

写真は、雪の積もった岩次郎小屋のデッキ。朝日に照らされた木が、長く影をのばしている。

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